生き物の循環と酪農家さん〔5617〕2018/09/01
2018年9月1日(土)降ったりやんだり
昨夜。
帰宅してくつろいでいた夜8時前。突然携帯に電話が。田野町の酪農家さん、Sさんだ。電話口の向こうから元気で賑やかな声。ああ。久々に聞いた、元気なSさんの声。
実はSさん。この8月で、何十年もやってこられた酪農業を卒業されたのであります。年齢もあり、また、孫の世話をせんといかんなったき、というのが主たる理由。広いフリーバーンの牛舎で、実に惜しいと引き止めたりしたんですが、仕方なかった。
本当にお世話になったので、一度、飲みに行かんといかんね~、などと言っていたところでした。
「今、安芸で、Sさん(安芸市の酪農家さん)と飲みゆうき、今から来いや。」
「え。今からですか?」
その時点でもう僕は飲んでました。でも、本当にお世話になった酪農家さんですし、せっかくの機会なので、行くことに。妻の運転で、安芸へGO!
イラレなので、途中、電話がかかります。
「来ゆうかね~?」
「今、手結あたりです」
「はよう来いよ~」
さすがに、高知市内から安芸まで30分では行けませんきに。9時前に到着し、おいしい馬刺しやお刺身を食べながら、楽しい時間を過ごさせて頂きました。いや、お元気そうで何より。酪農引退したので、これからはいつでも飲みに行けるきんね、とのことなので、また、ひろめで飲らんといけません。
引退は本当に残念だったのですが、嬉しい話がひとつ。Sさんの牛舎や、搾乳設備、堆肥舎などは実に機能的でよくできているし、景色も良くて素晴らしいので、このまま引退はもったいない、と思ってました。思ってましたら、そこに、県内で酪農をやっている若手後継者が、そこに引っ越してくるということになりゆうんだとか。おう。素晴らしい。素晴らしいぞ。
ひまわり乳業としても、それはとても嬉しいこと。高知県東部では、結構後継者が育ち、明るい未来が見えてきている酪農業。その勢いを加速させるような話だ。ずんずん進めて欲しいですね、この勢い。
そんな訳で、良い時間を過ごした安芸の夜。
今日は第一土曜日。なので、朝は会社の周辺の清掃活動。暑かったけど、道端に腰掛けたおばちゃんとかに声をかけてもらって、嬉しかったです。こないだうちから変形菌に興味を持っているので、どうしても、朽ちた木とか、気になってひっくり返したりしてしまいます。そして道端のこんなものに目がいくようになりました。
芝生に突如湧き上がるキノコ。小さなキノコをスマホで撮影。僕らの生きている世界は、じっくり見ると生きもので溢れている。地中にはキノコの菌糸が伸び、粘菌がはびこる。バクテリアもアメーバも、生態系の一部をなして活動する。
人類は、その圧倒的な生命群の中の、ひとつの生き物。地面に顔を近づけ、よく目を凝らしてみると、僕らは、本当に、圧倒的な生命の群れの中で生きているということがよくわかります。キノコは、この地上の姿はほんの一部で、ほとんどは地中で生きている。
そんなこんなの生き物の恩恵を受けて生きている、人類。
そう言えば牛のミルクも、生き物の恩恵。その恩恵で商売をさせていただいている、私たち。生き物の営みのなかで、生きている。
引退する酪農家さんの後に、新しい若い酪農家さん、というのも、嬉しい生き物の循環のひとつだと言えましょう。う~ん。生き物って素晴らしい。