中央公園と街づくり〔5436〕2018/03/04
2018年3月4日(日)曇り
昨日から、高知の街では「土佐のおきゃく」。中央公園を中心にして各所でイベントが行われ、そして、食べて、飲む。高知県人は酒を飲む、というステレオタイプなイメージを逆手にとり、それによって街を活性化しようと考えたイベントで、まあ、朝から晩までみんな飲む飲む。昼から飲んでも、みんな飲んでるから後ろめたくないし、その非日常空間が楽しいのでありますね。
で、昨年秋に開催予定だった「高知街ラ・ラ・ラ音楽祭」が台風で中止になった為、「土佐のおきゃく」に参戦、という形で昨日今日と行われてたり、します。二日間、4つの会場で。
ここはメインステージのある中央公園。
以前は、こんな飲食のイベント、非常に厳しい規制がありました。飲食は、地元のお店とバッティングしないものに限られ、テーブルや椅子を出しての営業は基本的に禁止。つい20年ほど前までは、そうでした。覚えてますか?
それが、少しづつ緩和され、今ではこれですきんね。堂々と真ん中に桟敷席までしつらえられ、大宴会だ。一昔前からは想像もできない。
そもそも、中央公園がこのようなイベントができるような広いスペースの公園になったのは、いつからでしたっけ。
以前は、中央に噴水があり、植え込みに囲まれた西洋風の公園だった。あのしつらえだと、こんなイベントできませんきんね。そういう意味では、良い改修工事でした。昔はね、こんな感じ。東側には戦後の闇市の名残のような、小さなお店が並んでいました。その中に平壌館というカウンターだけの小さな焼肉屋さんがあり、僕らが子供の頃、焼肉と言えばそのお店だった。おいしかった焼肉。
改修工事に際して取り壊された、あの、一群のお店。今となっては懐かしい。
で、大きなワシントンヤシもありました。それも、たくさん。中央公園と言えば背の高いワシントンヤシ。
あのワシントンヤシも、中央公園改修工事に際して移植されました。引っ越し先は、高知港。そうそう。あの岸壁には大きなワシントンヤシがよく似合う。
ところが、あの高知港のシンボルにもなっていたワシントンヤシ、去年の春の伐採されてしまいました。高知県のHPには、こんな言い訳が書かれてます。なるほどね。土木部ね。
「ヤシの移植先を公募したけれど、申し出がなかったこと」というの、すごいね。あんなん、公共施設以外で、利用できる人もそうは居らんと思うよ。公募って・・・
新堀川の暗渠化道路工事もそうですが、こういった都市計画を土木部だけでやると、こんなことになってしまうと思う。
自治体によっては、都市計画、街づくりを、もっと大きな視点から見る部署を創設すて行っているところもあります。たぶん、それが正しい。
ともあれ、この中央公園のスペースについては、正解でした。惜しむらくはステージのところに常設の屋根があれば良かったんだけど、よさこいの巨大ステージを組むのに邪魔になる、などなどの意見によって、屋根はつくられなかったと聞きます。
時代は巡る。このような、ほんのこないだまでなかったイベントが、民間の行動によって始まり、活況を呈する。時代は巡る。より良い街になっていくと、嬉しい。