新鮮なほどおいしい牛乳〔5409〕2018/02/05
2018年2月5日(月)晴れ
5時前に会社に着いて空を見上げると、お月様は薄雲に囲まれるように輝いていた。寒そうな寒そうな、空。会社の駐車場に停めてある車は、フロントガラスがかちばりつき、北の山からは冷たい風が吹き下ろしてくる。予報通り、氷点下3℃の朝。おーの。冷やかった。
でも、幸いなことに、高知自動車道は順調に動いてます。NEXCO西日本のホームページに「雪道ライブカメラ」というのがあるけど、新宮IC付近で少し積雪があるくらい。今日は大丈夫そうですね。にしても、冷やい。
まあ、乳牛は、冷やいのには強いです。北海道で日本の生乳の半分以上が生産されているのを見ても、わかりますね。ホルスタインを中心とする乳牛は、寒いのには強くて、暑いのは苦手。
今の季節、一頭あたりの乳量も多くなるし、乳脂肪分や無脂乳固形分などの成分も高くなります。牛乳は自然の営みによってできあがるもので、工業製品ではないので、風味は季節によって、また、その牧場の飼料によって、違ってきます。これはもう、当たり前。
日々、酪農家さんは、良い品質の生乳を生産しようと励んでおられるのであります。
今日は、ひまわり乳業だけに生乳を出荷して下さっております「高知県中央酪農組合連合会」新年会。毎年この時期に、やります。もう二月ですが、新年会。
その新年会で、昨年一年間の乳質優秀者に対しての表彰が行われます。これも毎年のこと。最優秀1名、優秀5名の酪農家さんが表彰される、新年会。
かつては、乳脂肪分や無脂乳固形分などの乳成分の高さが表彰の基準になっていた時代もありました。時代は変わり、今は、生乳の清浄性、おいしさが、表彰の基準となってきてます。
牛乳の、牛乳らしいおいしさは、その生乳の清浄性が大きく影響するから。弊社の表彰でも、一番重要視するのは、そこ。
清浄性が高くクリアな生乳を、搾乳してから可能な限り速く、低温殺菌処理し、可能な限り速く、店頭に並べる。これが、考えられる最高の牛乳。少なくとも弊社は、僕は、そう信じてます。飲み比べてみたらわかりますもん。誰でも、わかります。
世の中の食品には、新鮮なほど美味しいものと、少し熟成させた方が美味しいものが、あります。例えば肉。牛肉などは、解体した直後より、適度に熟成させた方がずっと美味しい。全然、風味が違ってきます。でも、鳥肉などは、新鮮な方が、うまい。一般的に、大きい動物の肉は熟成させた方が美味しく、小さな動物の肉は新鮮な方がうまい、という傾向があるとも言われてます。あくまでも、傾向ですけど。
刺身では、サバやアジ、イワシなどは新しいほど、美味しい。新しくないと刺身で食べられないものも、多いですよね。でも、マグロとか、鯛とか、少しだけ寝かせた方が美味しかったりしませんか?
で、牛乳は、搾乳して時間が経過していない方が、絶対に美味しい。牛乳は、搾乳した瞬間から、酸化などの風味劣化が始まりますので、とにかく、乳しぼりしてからできるだけ早く飲むのが、おいしさのポイント。もちろんその生乳の清浄性も、重要。
そんな確信、こだわりから、弊社は「乳しぼりをした日がわかる低温殺菌牛乳」をつくっているのであります。もうね。飲み比べたらわかります。ホント。絶対。間違いない。
さて。
日本酒はどうだ。これは作り方などによって、複雑な様相を呈しております。生酒とかは、もちろん新しい方がおいしい。昔は宴会とかで、よく、「ヒネた」と表現される古い酒が出たりしてましたが、最近は少ないですね。新しい、おいしいお酒が増えました。
でも、日本酒でも、寝かせる場合があります。こないだの「坂東会」。あの夜、坂東真砂子さんが好きだった、田野の濱川商店さんから、差し入れがありました。美丈夫の最高グレード「美丈夫 夢許」。精米歩合30%というとんでもない酒で、まあ、うまかった。その「夢許」を寝かせたのに、「夢許TIME」という話を、その時に聞きました。720mlで21,000円。おう。
と、言う風に、日本酒の場合は新しい方が美味しい場合と、熟成させて旨みを出した場合とが、ある。
本日の新年会では、良い生乳を一年間生産して下さった酪農家さんを顕彰。牛乳は、清浄性が高く、クリアで、そして新鮮なものが、美味しい。
日本酒はどうなのかは、この、お昼から延々と夜まで続く高知の「おきゃく」で、じっくりまったり確かめてみたいと思います。それでは。