大山岬と「なあ」〔5365〕2017/12/23
2017年12月23日(土)晴れのち曇り
今日は祝日。ですが、明日がクリスマスイブということもあり、お仕事に出てきている営業さんも多い、休日。僕は、午前中田野町へ行ってまして、午後から会社。今日を過ぎると、弊社の工場も一気に年末年始モードへと突入してゆきます。とは言え、近年は元旦から工場動きますけんど。お仕事の皆さん、ご苦労様です。
写真は、今朝、田野町から帰りがけに立ち寄った大山岬の道の駅。
一昨年、大山道路という長いトンネルの道路が開通してからは、その道の駅のある道路は「旧道」になってしまいました。わざわざ立ち寄るお客様を引き入れる為、現在リニューアル工事中の、道の駅だ。どんなになっちゅうかな、と思うて立ち寄ってみましたら、結構駐車場には車がいっぱいではないか。どうしたことだ、これは。
で、道の駅の前の堤防の先に目を遣ると、そこには多くの釣り人たち。そうか。釣り客か。
道の駅の駐車場に停めてある車は、ほとんどが、釣り客のものでした。ここの道の駅の前は、美しい小さな港になってます。エメラルドグリーンの海水が美しい港。地理院地図で現在の航空写真を見ると、こう。
この港、いつ頃からあるんだろうか。1974年~78年の航空写真では、ここはだたの海岸線。1961年~64年のを見ても、当然海岸線。
大山岬というと、昔は荒波打ち寄せる難所でした。その岩が奇岩が多く、荒波によって形成された波蝕洞やノッチが立体迷路を形成してます。地学的には面白い。
その先っぽにあった喫茶店も、もう閉店してから2年半を経過した。
この目の前の美しくも小さな港、そして釣り人が並ぶ堤防を見ていると、ここは、釣り人のパラダイスにしてはどうかとの思いが募りました。手ぶらでやってきても楽しめるように道具も揃えて。
そう思うほどに、ここの海は美しく、また、魅力的。
左端にリニューアル中の道の駅。
その前に、おんちゃんが数人。釣りに来た人ではないようだ。工事関係者にも見えない。近所のおんちゃんたちが、しゃべりに来ているだけのようにも、見える。
ここで写真を撮ったりしながら、聞くともなしにおんちゃんたちの話を聞く。だって、声が大きいんだもん。嫌でも耳に入ってくる。
どこの田舎にも、話の面白いおんちゃん、居ますよね。決まって、声が大きい。方言がコテコテ。そんなおんちゃんが数人集まったみたいな、興味深いグループでした。
「ホームレスが段ボールで寝ゆうろがよ。段ボール2枚ばあ着いてみいや。結構、布団かぶっちゅうばあ温いきなあ。」
「新聞でもかまんろがよ。」
「新聞はいかん。風を通さんばあのことで、ひとっつも温うないき。」
「おまん、やったことあるみたいなのう。」
「あるもんかよ、なあ!」
みたいな感じの素敵な会話が延々と、しかも大声で繰り広げられるおんちゃんパラダイス。これは下手なテレビよりもずっと面白いぞ。
なんということはないネタ、近所ネタやニュースネタ、なんちゃぢゃないネタが次から次へ。田舎のおんちゃん、恐るべしだ。
この会話文を見て気づいた方もいらっしゃると、思う。
「なあ」という語尾を使うのは、高知県でも東部に限られます。室戸とか。中芸も、やはり、使う。土佐弁から少し徳島弁に寄った感じの言葉と言えるのだろうか。
高知には大きく分類して「土佐弁」と「幡多弁」があると言うけれど、東部特有の喋り方も間違いなく存在します。声が大きいし。
明後日25日は、JAとさ安芸酪農部の忘年会。毎年12月25日だ。そこに集まる酪農家さんの喋り方は、今日のあのおんちゃんたちと一緒。
今から楽しみな、忘年会。
風景は変わってゆけども、そこに暮らす人や文化は、そうそう変わってゆくものではない。善き哉善き哉。