台風接近、人間にできること〔5266〕2017/09/15
2017年9月15日(金)曇り
台風18号、とても迷惑な台風だ。明日、弊社のオープンテラス完成記念バーベキューも、延期になりました。3週間後にもっと盛大にやりましょう、バーベキュー。
そして日曜日に開催予定であった高知街ラ・ラ・ラ音楽祭。今年で16回目というラララも、16回目にして初めて、中止。以前は台風が通り過ぎる中、開催したこともありました。でもね。今回はね。さすがにね。ラララも、来春の「土佐のおきゃく」で行われる「ラララ春まつり」、通称「春ラララ」の規模を大きくして、今回出場予定であったミュージシャンさん達に出演してもらう方向で、検討が進んでます。
自然現象は仕方ない。仕方ないので、それを良い方向に、却って延期になった方が良かったと思えるようにしていくこと。これが大切。台風18号よ、ありがとうと言えるように頑張りましょう。
自然現象は仕方ないですが、人間は、自分の意思で、できることをやる生物であります。そんなことを確認させてくれるのが、禅寺の前に建てられている石柱。戒壇石と呼ぶのだそう。その戒壇石には「不許葷酒入山門」などと書かれてます。「くんしゅさんもんにはいるをきんず」と読む。
葷は、臭みのある野菜。まあ、ニンニクとかニラとか。酒はお酒。
そう。戒律の厳しい禅寺には、そういったものは持ち込んではならん、と戒めたもの。ニンニクとかがダメなのは、心を清め沈める修行の邪魔になるから。お酒はね、同じく精神の集中を妨げ、修行の邪魔になる。禅寺の坊さんは、酒もニンニクもやらない。という建前があって、そんなことを刻んだ戒壇石を門の前に立てるということになったようだ。
今も守っているかどうかは、知りません。
写真は、筆山の真下、真如寺の門前。
「土佐藩主山内公歴代菩提寺」と書かれているように、殿様の菩提寺。歴代の藩主は、このお寺さんで菩提を弔われている訳だ。
でも、土佐人から酒とニンニクを取り除いたら何が残るんだろう。万人が認めるように、高知県人ほど酒とニンニクが好きな民族は、いない。ニラも大好き。
その土佐にも、このような戒律を全国一律に守らせるというのは、無理があったかも知れません。高知の禅寺のお坊さんたち、これ、守っているんでしょうかね。
県庁前に、以前、全国チェーンの居酒屋ができました。飲み放題のメニューを取り揃えて。ところが、実際にオープンしてみると、飲み放題コースの採算が、全然ダメ。赤字。そこで飲み放題メニューを削除したところ客足が減り、いつしか撤退していった、てな話がまことしやかに語られたことがあります。都市伝説かも知れんけど。
まあ、そんな土地柄であるのは否定できません。
山内の殿様でも、山内容堂公に代表されるように酒飲みは多かった。菩提寺なので、天神橋を渡って、このお寺さんにはしょっちゅうやって来ていたでしょうが、そこで食事となった際、酒もニンニクも禁じられたのでありましょうか。このお寺さんに、一度聞いてみたい。
ともあれ、大自然には勝てませんが、人間としてできることは、あります。準備怠りなく、気を引き締めて台風来襲に備えましょう。酒とニンニクは、家に置いておいてもかまいません。