夜明け前の空と海。今年も本当にお世話になりました。〔5008〕2016/12/31
2016年12月31日(土)良いお天気の大晦日
大晦日。
20161231という数字を、この写真の名称に打ち込みながら、大晦日を実感してます。今年、皆さんにとってどんな一年だったでしょうか。
明日からは2017年。平成29年。平成も、あと一年で30年になるのか。そうか。もう、30年か。
今朝は、5時前に出勤し、一仕事済ませたあと、室戸岬まで行ってきました。もちろん今日もお仕事で、8時半までには会社に戻らんといけません。
今日、撮影したのは、日の出寸前の太陽。水平線の上の雲から、今にも昇りはじめよう、というお日様。室戸岬の御厨人窟(みくろど)前。岩礁の遊歩道から撮影しました。静かで美しい海。夜明け直前の青い空。
御厨人窟は、幾度かご紹介しました。若き弘法大師が修行した洞窟。
巨大な崖の下に、二つの洞窟。向かって左が御厨人窟。今ままで、御厨人窟の方で弘法大師が修行したのかと思っておりましたら、違いました。修行したのは、向かって右の、神明窟の方。御厨人窟は、生活していた洞窟とのこと。新しくできた説明板に、そう書いてありました。
その説明板は、両方の洞窟の手前に設けられたフェンスに掲げられています。そう。崖の上から岩石が崩落してくる危険がある、ということで、その二つの洞窟前にはフェンスが張られ、近寄ることができんなっています。
以前は、右手の神明窟の方だけが崩落危険によって立ち入り禁止になってましたが、今は両方。
そのかわり、フェンスには詳細な説明板が掲げられました。
弘法大師は、その洞窟で修行中に悟りを開き、その際に口の中に明星が飛び込んでくる、という体験をする。そして、その洞窟から見た空と海だけの景色に感銘を受け、空海と名乗るようになった、という説明。
修行したのが御厨人窟ではなくて神明窟、ということで、ひとつ、納得できました。神明窟からだと、たぶん、海からの日の出が見える。金星も、見えたと思います。
しかし、現在の洞窟から海までは、少し遠い。洞窟入り口の高さも、10m以上ある。そこに違和感を感じ、よく考え、調べてみたところ、弘法大師修行当時の御厨人窟、神明窟は、今よりも5m以上低い、つまり、海岸に近いことがわかりました。
そのことに個人的に気付き、このにっこりにも詳しく書いたのは、去年の4月のことだった。で、ひとり、大発見のように思いながら過ごしてきた日々。
ところが、今朝見た説明板には、そのこともキチンと描かれちゅうではないか。
その説明の表題も、そのものズバリ。
「空海はもっと近くで海を見た!?」
ああ。そりゃあそうですよね。皆、同じようなこと、考えますよね。室戸岬は、普段は少しづつ沈降し、南海地震で一気に隆起、というのを繰り返しながらできてきた半島。長い年月で隆起していく。
弘法大師が修行した1200年前から言うと、5m以上隆起しており、その証拠もヤッコカンザシという生物による巣穴痕によって確認できる、という話。
2015年4月6日に僕が書いたその内容が、ほとんどそのまま、ヤッコカンザシの話もそのままに、説明板に書かれちょりました。ああ。僕だけの秘密と思っていたら、オオヤケ周知の事実となっていたのか。
それはともかく、今朝も、洞窟から5mちょっと低い海岸線まで降りて、撮影しました。1200年前、御厨人窟入り口があったくらいの高さ。
たぶん、弘法大師も洞窟から見ていたであろう、空と海の風景。
僕は、まだまだ悟りを開くような人間にはなれてません。
これから、朝日が昇り始めるように、大きな人間になれるよう、決意を込めて、今年最後のにっこりの写真を日の出直前の空と海にしてみました。
今年も、大変お世話になりました。
来るべき2017年も、何卒、よろしくお願い申し上げます!