空には赤星〔5006〕2016/12/29
2016年12月29日(木)晴れ!
良いお天気。放射冷却で冷え込みましたが、それでも4℃くらい。普段のこの季節なら氷点下も当たり前なのでありますが、やはり今年の気温は、ちくと、高め。
で、今年も、今日を入れてあと3日。
まだ、年も明けてないですが、南東の空。夏が現れました。そう。アンタレス。さそり座の赤星、アンタレス。
写真は、いつもの野市、上岡八幡宮さん境内。参道脇の鉄棒の柱の上にカメラを置き、シャッタースピードを落として撮影しました。明るい場所に、参道入り口の鳥居が見える。鳥居に覆いかぶさるようにクロガネモチ。
鳥居の向こうの、明かりに照らされている樹はサクラ。そのサクラの左。赤い星が見える。この冬初めて見る、アンタレスだ。赤星。
さそり座と言いますと、夏の星座。夜明け前、南東の空低く、夏が顔をのぞかせ始めたのであります。冬来りなば、夏、遠からじ。このフレーズは、このにっこりひまわりでも幾度が使ってきた言葉。それにしても、まだ年も変わってないのにアンタレスを見れるのは、少し嬉しい。
アンタレス。アンチ・アーレス。アーレスは、火星。赤い火星に対抗するように赤い星、アンタレスは、日本でも古来赤星と呼ばれてきました。
師走の空に赤く輝くアンタレスを見るのも、なかなか乙なもんです。
さて。
こないだ、高校のクラブの大先輩から、こんなページがあるのを教えて頂きました。「20万分の1日本シームレス地質図」。すごい。よく、地質博物館などで見ることのできる詳細な地質図、ありますよね。あれを、HPで、詳細に見ることができるようにしちゅう訳だ。
しかも。
張り出されちゅう大きな地質図の場合、塗られた色がどんな地質なのかを、凡例と見比べる作業が大変なのだが、このシームレス地質図は、マウスポインターを持っていくだけで、その詳細がポップアップ表示される。すごい。最近の国土地理院、なかなかやるではないか。
そんな訳で、この場所。
いつも申し上げるように、上岡八幡宮さんは、野市などを形成する洪積台地の端っこに、鎮座まします。説明によりますれば「後期更新世ー完新世の海成または非海成堆積岩類」とあり、「約1万8000年前〜現在までに形成された最も新しい時代の地層」と書かれている。そう。そんな更新世の台地。
では、八幡様が鎮座まします上岡山は。
そう。上岡山の成り立ち、気になっちょりました。三宝山から稲生の山につながる地層の上にあることは、わかってました。そこには仏像構造線が走り、その北側は秩父累帯で、南側は四万十帯。全然違う成り立ち。
で、上岡山は、仏像構造線の北側の秩父累帯南帯、三宝山層群に属することが、この地質図でよくわかる。まだ、地学に興味がない頃は、物部川の流れによって堆積した土砂による小山かも知れない、などと素人見解を述べたりしていた上岡山。
「後期ジュラ紀ー前期白亜紀の付加コンプレックスの基質」で、「約1億6100万年〜1億年前に海溝で複雑に変形した地層(付加体)」。
スッキリしました。上岡山の成り立ちがわかって。
そんなこんなで今年も暮れゆく。