鳥居痕跡とすってんころりん〔4920〕2016/10/04
2016年10月4日(火)薄曇り
さて。台風18号が心配な今日この頃。でも、まだ、雲間に青空。静かな朝です。
ここは今朝の野市、上岡。
今年の5月2日、弊社の氏神様である上岡八幡宮さんの真ん前に高速道路が建設されることに気付きました。それまで気付かんかったのは、迂闊。道路幼用地に立てられた赤い旗が、衝撃的でした。
それから。
あっという間に工事の準備は進み、上岡八幡宮さんの参道の延長にある、太平洋戦争末期の米軍爆撃で破壊された鳥居が、まさに、その高速道路のルートに当たっていることが判明。貴重な戦争遺跡も、工事で撤去されてしまうのか、という諦念を抱いておりました。
ところが。
巨大な足場やら盛り土やらが構築されていくのに、撤去されない。
どうやら、地元の意向を尊重したのかどうなのか、その戦争遺跡たる鳥居は撤去せず、高架で対処することになったのか。徐々に、そんなことが判明してきました。
で、最近。その、遺された4本の鳥居痕跡の柱に、このように木枠が嵌められております。なんでしょうか、これは。この遺跡を残す意思は、伝わってきます。これをどうするんでしょうかね。移設するんでしょうか。一旦、工事の邪魔にならんように、どっかに移すんでしょうか。これからの展開に注目しましょう。
ところで、すってんころりん。
昨日、潮江天満宮の「文化のその」ですってんころりんした話を書きました。
自分で書いておきながら、この、「すってんころりん」という言い回しが気に入ってしまった。この言葉、どんな成り立ちなんだろうか。
すってんころりん。擬態語。
この中の「ころりん」は、「ころり」に、もっと躍動感をつけるために「ん」をつけた、と考えられる。種田山頭火さんが、いつも、コロリ往生を願っていた、という話を書いたこと、ありますが、この「コロリ」とは少し意味が違うのか。すってんころりんの「ころりん」は、「転がる」に躍動感の「ん」ということでしょうな。
問題は「すってん」。
感覚として、この「すってん」には滑って転ぶ、という意味がふさわしいように、思う。それに、躍動感の「ん」。
以上の考察から、「すってんころりん」を漢字にしてみると。
滑転転りん。
う〜ん。ちょっと違うな。
「ころりん」にはゴロゴロと転がる感がある。そうか。「りん」は「輪」だ。
滑転転輪。
う〜ん。「転」という文字が重なるのはよくない。これだと「すってんてんりん」に読めてしまう。
そこで思いつきました。
「すってん」というと、昨日の僕のように、足を滑らしてお腰を強打する感じ。昨日、お腰を強打した際、仰向けなので空が見えました。そうだ。「天」だ。
滑天転輪。
なかなか良いぞ。宗教の言葉みたいになってきました。滑天転輪。
と、ここまで書いてきましたが、やはり、一番しっくりくるのはひらがなの「すってんころりん」ですね。滑って転がる様が、この「すってんころりん」という文字の姿から見事に想像できる。
擬態語、すってんころりんは、やはり、ひらがなが一番ふさわしい。