食虫植物、フクロユキノシタ〔4477〕2015/07/19
2015年7月19日(日)降ったりやんだり
降ったり止んだりの日曜日。九州南部の梅雨明けに続いて、関東甲信も梅雨明けした、というニュースをやりよります。高知はどうなっちょら〜!
と、文句を言うても仕方ないので、今朝は五台山ラン11km。走り始めたときは、雨やったがです。この季節は、雨中ランに限る、というのはビッシリ書いてきたのでご承知とは思いますが、今朝は、走り始めて少しすると雨があがってしまいました。
で、五台山麓に付き、五台山へ上る道路を駆け上がり始めたら、お日様まで照り始めたではないか。濡れた道路の上には、湯気のように水蒸気が立ち込める。で、サウナの中を走っているような感じ。
体感温度が一気に15℃くらい上がります。これ、ホント。
こうなると、普段なナンでもない五台山駆け上がりが、苦しいフウフウゼエゼエランに様変わり。いや、苦し心地よい五台山ランとなりましたね。
山頂展望台横の、濱口雄幸先生像で、しばし休憩。今、高知県出身の名古屋大学名誉教授、川田稔先生が上梓された昭和陸軍全史(全3巻)を読み込んでおります。昭和初期、濱口雄幸が民政党総裁として首相になり、中堅幕僚の永田鉄山などが中心となって暴走を始める日本陸軍と対峙する。濱口雄幸さんと言えば「男子の本懐」、ライオン宰相ですが、自分を愛国者と信じて疑わない輩の凶弾に倒れてしまった、矜持の人。
濱口首相が続いておったなら、歴史も、もう少し違ったものになったかも、などと考えながら濱口像を後にし、少し駆け下って牧野植物園。年間フリーパスの期限が明日まででした。
と、言うことは、昨年もこの時期の日曜日に五台山へ行った訳だ。調べてみますればその通り。
たぶん、あの時も、植物園の温室では食虫植物とかの企画展をやりよったと思います。今日もやりよりました。「食虫植物とアリ植物展」。これ、結構好き。食虫植物。
展示しちゃあるパネルによりますれば、世界には約550種の食虫植物があるとか。何故、植物やのに虫を食べてしまうのか。パネルには、「食虫植物は他の植物の生い茂る競争の激しいところを避けて、栄養の少ないところに根をおろし、虫をとらえることで栄養を補うように進化したのです。」と書かれちゃあります。なるほど。栄養が少ない厳しい環境で、虫を捕獲して栄養にする。なるほど。そういう戦略か。
写真は、そんな食虫植物のひとつ、フクロユキノシタ。オーストラリア西部で生える食虫直物。厳しい環境なんでしょうね、オーストラリア西部。
この、袋の入り口のところがスベスベのツルツル。なので、ここにやって来た虫は、滑って中に落ち込んでしまう。で、中には粘性のある液体があるので、捕獲され、食べられてしまう、という訳だ。袋の中に見える黒い影は、捕獲された虫。
そのフクロユキノシタの横に、南米、ギニア高地の食虫植物が、ケースに入れられて展示しちゃありました。ギニア高地。標高差1000mのテーブルマウンテンが100以上もある、というギニア高地。そのテーブルの上は、あまりにも高い周囲の崖によって隔絶されちゅうので、固有種の生物がたくさんたくさん。あまりにも秘境で、体半は前人未到。そんなギニア高地は、やはり過酷な環境。食虫植物も、多いにかありません。調査が進み、ヘリアンフォラという食虫植物の仲間がたくさん見つかった、とあります。
上に、世界に550種類の食虫植物、と書きましたが、こんなギニア高地のようなロストワールドが存在すると言うことは、まだまだどっさりある可能性は高い、ということ。
ギニア高地。一度行ってみたい場所の一つであります。