蜘蛛の巣と「べき乗」則〔4461〕2015/07/03
2015年7月3日(金)薄曇り
もう、田んぼの稲には穂が実り始めました。少し黄色がかってきた気の早い稲も。高知では稲刈りが近づきます。その前に梅雨も明けてもらわんといけませんが。まだ、しばらくは明けそうにもありませんね。
ここは今朝の野市、上岡八幡宮さん。いつものように、拝殿の前で靴を脱いで木製の階段を上がろうとしたら。目の前に蜘蛛の巣。ようこそ引っ掛からんかった。寸前で気付いて、蜘蛛の巣を避けて参拝。
で、今一度ゆっくり観察し、撮影してみました。
この、蜘蛛の巣の中央部を撮影し始めたときは、この巣のご主人である蜘蛛さんは、巣の外周部のところにおりました。ので、巣だけを撮ろうと、この中央部にピントを合わせる作業をしよりましたら。外周部に居たご主人、慌ててこの中央部に戻ってきたではありませんか。もう、ホント、慌てて駆け戻ってきた、という感じ。巣を荒らすやつは出て行け、てな感じなんでしょうかね。
普通、人間が近寄ってきたら、逃げ出そうとしませんか?
それがですね、邪魔だとばかりに急いで戻ってきて、このように巣の中央部で頑張る姿。どういう習性なんでしょうかね。人間を恐れない、勇敢な姿に、朝からちょっと感動すら覚えてしまったではありませんか。
蜘蛛。もちろん節足動物。
動物界、節足動物門、鋏角亜門、クモ網、クモ目。クモ網には、サソリとかダニとかも含まれちょります。まあ、非常に身近な生き物ではあります。
しかも、古い。現在のクモとハエは同じご先祖様で、5億年以上前のカンブリア紀に別れた生き物にかありません。
地球上の生物は、カンブリア紀になるまで、藍藻みたいな生物ばかりでございました。それが、突然、謎のエディアカラ動物群のようなものが出現し、カンブリア紀に入ってとんでもなく発展、多様化する。
地球全体が凍りついてスノーボールアースになったのが、カンブリア紀に生物が爆発的に増えた原因、などとも言われたりしましたが、真相は不明。
最近、物理学者などから、世界のルールは「べき乗」でできている、という学説が提唱され、様々なべき乗則が証明されて、有力な学説になってきちょります。きっかけは何であれ、大量絶滅や種の爆発、果ては株価や戦争に至る社会の変動まで、すべて、「べき乗」で変化する、というもの。
たぶん、カンブリア紀に至る生物種類の爆発的増加も、べき乗のルールが当てはまるがでしょう。
その爆発の中で生まれた節足動物。有名なのは、もちろん三葉虫。
三葉虫は、2億5千万年前の、ペルム紀末の大量絶滅で絶滅。この絶滅も、べき乗則が当てはまる、きっかけ不明の大量絶滅。
しかし、三葉虫は絶滅したものの、節足動物はたくさん生き残り、昆虫になったりカブトガニになったり、そしてダニになったり蜘蛛になったり。
朝、神社の拝殿前に上手に張り巡らした巣で、小生をびっくりさせたりしたのも、5億年以上前から節足動物がずうっと生きながらえてきた証。