寒風山隧道と寒風山トンネル〔4460〕2015/07/02
2015年7月2日(木)曇り
今朝は会社でひと仕事済ませてから、愛媛県へ行っちょりました。国道33号線を車で。で、小松とか西条に用事があったので、帰りは国道194号線を通ってみることにしました。寒風山を抜ける道。
1999年。平成11年。全長5432mという長い長い国道トンネルが開通しました。無料の一般道路トンネルとしては、現在でも日本最長。長い長い。
寒風山トンネルができて、随分と便利になりました。
高知から瀬戸内海側へと行く道路の中で、寒風山トンネルを抜けていく国道194号線が、一番災害に強い。悪天候に強い。
高速道路はマッタイですきんね。雨量規制で、ちょっと大雨が降ると通行止め。雪なんぞがパラついた日にゃあ、しゅっと通行止め。まあ、雪については、冬タイヤ規制をするようになったと言いますき、次の冬を期待しましょう。
国道も、高松へ向かう32号線にしても松山へ向かう33号線にしましても、やっぱし雨量規制をするので、台風なんぞが通った日にゃあ、もう、しゅっと通行止め。
しかし。
高速も主要国道も、全部通行止めになっても、寒風山トンネルルートだけは生き残っちゅう、というケースが、今迄に何度あったことか。弊社のように、日配商品を限られた時間の中で運びゆう者にとって、実に有難い道なんでありますね。まさに、命綱。
ちなみに、無料の自動車専用道路では、寒風山トンネルよりも長いががその後できちょります。しかし、一般道路としては、しばらくは最長記録が抜かれることは無さそう。一般道路なんで、自転車も通れますし、歩いてもOK。歩くのは、結構遠い。
さて。
では、その新しい寒風山トンネルができる前の、旧194号線はどんなになっちゅうがやろうか、と、気になります。実に気になります。そこで、今日の愛媛からの帰りは、その旧道を通ってみたのであります。
その道は、冬になると積雪で通行止めになります。雨でもしゅっと止まりよりました。標高1,120m地点に全長945mの寒風山隧道。昭和39年にできた、狭いクネクネの国道。これでも国道か?という感じの、山道。
通ってみますと、今も、昔のまんまの狭いクネクネでした。当たり前だ。で、道路脇の樹々が伸びて、道路にかかってきよります。旧道になったので、その辺のメンテナンスはされません。少し、大自然に埋もれるような風情。
それでも、たまに車が通ります。寒風山の登山や、石鎚山へのスカイラインへ向かう人でしょうか。
写真は、その旧道のてっぺん。寒風山隧道の、愛媛県側の出口。全長945mなので、向こうの出口は見えません。歩いても通れる隧道ですが、これを歩いて通るには、かなりの勇気が要りますな〜。何か、出そうで。
ここの気温は19℃。やはり、街よりも10℃近く低い。静かな静かなトンネル出口には、ホーホケキョの声。良い山です。
今の寒風山トンネルの愛媛県側出口から旧道に入り、高知県側出口のところに下りて来るまで、約40分。新トンネルを抜けると5分。たかが35分ですが、かなりの悪天候でも通れるようになったところに意義があります。
新しいトンネルの標高を調べてみました。高知県側と愛媛県側で随分違うがですね〜。地理院地図で見てみると、愛媛県側の入り口が526mで、高知県側が711m。高知県側から入ったら、トンネル内で200m近く下るのであります。
旧道を通って、寒風山隧道から高知県側に下る道の方が、愛媛県側からの上りより随分短く感じたのは、標高が違うきやったのか。