椿神社と長嶋茂雄〔4284〕2015/01/07
2015年1月7日(水)曇りぞなもし
今日は松山。愛媛県の松山へ、やって来ました。朝、会社を出て、車で。愛媛県流通業界の賀詞交換会が朝の10:30からございまして、お昼からは松山市内のお店回りをしておりました。
途中、当然ですが、ここ、椿神社へ寄って、お参りしてきました。
もう1月も7日というのに、椿さんには結構な参拝客。さすが。
椿さんは通称で、正式には伊豫豆比古命神社。旧暦の正月に行われる椿祭りは、中四国随一と呼ばれる規模と賑やかさを誇ります。
ここは、元々、海岸であったと言います。今では考えられませんが。その海岸に、伊豫豆比古命が船に乗ってやって来ました。で、厳頭(大きな岩)に艫綱を繋いだところ、先住の御祭神がお迎えになったという伝説があるそうです。立派な拝殿の前、大きな岩のあるところに、しまかに、潮鳴栲綱翁神をお祀りする「奏者社」が鎮座しますが、その御祭神、潮鳴栲綱翁神が、先住の神様。
この言い伝えは、この地の権力者の交代を暗示しているようです。
昨日、土佐一宮、土佐神社さんにも初詣に行っちょりましたが、あの社殿は長宗我部元親が再建したという戦国期のもので、立派ではありますが、かなり古い。いや、宗教的建築物は、古い方が有難かったりするので、それはそれで良いのでありますが、ここ愛媛の椿さんなど、実に新しく派手に華麗。真新しい立派な玉垣にも、国会議員や知事や銀行の頭取などなどの名前はひしめき合い、現在進行形で尊崇され、お金がたくさん寄進されゆうことがよく解ります。
これ、高知とは全然違うところですね。
高知県人が信心深くない、とか、そんな話ではなく、神社仏閣とのスタンスの問題。自分の住む地域の産土神を大切にし、地域のお祭りには積極的に関わるのは高知県人もやります。しかし、有力者が、有力なお宮さんの普請などにお金を積極的に寄進してその名前が玉垣に刻まれる、というのは、高知に於いては愛媛ほどでは無いにかありません。なので、真新しい立派な社殿が荘厳に輝く有力神社、というイメージが、高知の神社には無いのでありますね。
写真は、椿さんの拝殿の前。そのしゅっと下が奏者社。
この立派な玉垣をごらんください。左から二番目が潮崎潤。これに写っちょりませんが、この右手には愛媛県知事の名前。そして、ご覧の通り、長嶋茂雄さんも。
家紋のところが巨人軍のマークであるところがご愛嬌。ここの玉垣には、自分で詠んだ句や、好きな言葉が刻まれちょりますが、長嶋さんのは、正岡子規の句。
今やかの 三つのベースに人満ちて そぞろに胸の うちさわぐかな
ベースボールが好きな正岡子規さんらしい、しかしそんなに上手とも思えん句。長嶋茂雄さんが選んだのか、誰かがこの句を使うたら、とアドバイスしたのか知りませんが、まあ、よろしゅうございますでしょう。
他の玉垣には、古橋広之進さんの名前も見えました。高知では、こんな風に有名人に、神社に寄進してもらう、みたいなこと考えませんよね。やはり、風土でしょうか。神社仏閣に対するスタンスが、やはり違うように感じます。