新年2日目、雪の工石山頂から川、街、海を見る〔4279〕2015/01/02
2015年1月2日(金)晴れ!
新年2日目。夜明け前の暗い時間帯に、潮江天満宮さんへ初詣に行っちょりました。高知で一番初詣客の多い神社ですが、夜明け前はさすがに静かで、参道の露店はまだ開店しちょらず、参拝客もほとんどおりませんでした。静かに静かに初詣。
で、午前中時間があったので、一人で工石山を走ってきました。高知の市内から見ても、山が白うなっちゅうので、今年初めての山の雪を走ってみとうなった訳です。
お正月ということで、お手軽な山、工石山は登山客が多いかと思いましたらそうでもありません。登山口から山頂、賽の河原、登山口と走ってくる間に遭遇した登山客は、5人くらいのおんちゃんの集団と、お兄さん二人連れだっけ。静かな静かな雪の工石山。高知の市内からこんなにしゅっと行けて、大自然が満喫でき、走るのにもボッチリ、という工石山は最高ですな。
登山口からてっぺんまで。一気に駆け上がると、暑いくらいに汗をかきました。
工石山は標高1176m。高知市に近い山。なので、雪が積もると言うたち、四国山地主脈の三嶺とか白髪山とかほどは積もりません。足が雪にゾブって困る程は積もっちゃあせんので、軽アイゼンで上等。それで、かなり走れます。
写真は、南の頂の展望台から、ズームで、高知市街地と太平洋方面を撮影したもの。肉眼ではこんなには見えませんが、うんとズームすると、こんな風景。美しい。
下の、白くぼやけちゅうのは、展望台手摺に積もった雪。冬枯れの樹々の向こうに、高知の市街地。浦戸湾、潮江地区がよく見えます。その向こうに太平洋。こうやって見ると、浦戸湾、蛇行する川みたいですね。その浦戸湾が太平洋につながるところに浦戸の山。桂浜荘の建物が見えますが、あそこに、戦国期には浦戸城がありました。すべてが一望できる場所、工石山頂。
この山頂から下ったところに妙体岩という巨岩があります。何度かご紹介しました。山内の殿様が土佐へ入国する際、太平洋の船からその岩が見えたので、間違えずに浦戸に入港できた、という話があります。そんな訳で、山内の殿様にも大切にされ、尊崇された妙体岩。
この風景を見ると、太平洋からこの山が良く見えるであろうことがよく解ります。そして山の森の中の巨岩は、海での暮らしを生業とする人々にとって、重要な目印になったであろうことは、想像に難くありません。
今日はこの頂上から賽の河原に駆け下りました。鏡川の源流のひとつとされる賽の河原。その鏡川は、ここから南へ下り、西へ流れ、南流し、また東に流れてあの浦戸湾へと流れ込んじょります。写真の、浦戸湾の一番手前に右側から流れ込んでおるのが鏡川。
昔、山は海と密接に結びついておりました。漁師は、山を大切にする必要がありました。山がちゃんとなっっちょって、初めて海も成り立つ、ということが、身体でわかっちょった時代。
ここからの風景は、山と、川と、街と、海が、全部つながっちょって、一体のものであるということを教えてくれます。お正月は、そんなことを考えさせてくれる時間ですね。