牧野植物園正門〔42〕2003/05/28
2003年5月28日(水)晴れ時々曇り
今朝はまたまた五台山です。頂上には、ご存じ牧野植物園がございまして、写真はその正門です。遠く四国山地の山々が望めます。
この植物園は、高知の生んだ世界的植物学者牧野富太郎博士の業績を記念して作られた植物園で、近年大増築が行われて、国内でも類を見ない見事な植物園と資料館が出来上がりました。県外から来高された方には、まず、ここを見学することを強くお勧めします。すばらしいですよ、本当に。
牧野博士は高岡郡佐川村(現佐川町)で1862年に生まれ、小学校中退でありながら独学で植物研究に没頭、上京して東京帝国大学の植物教室にもぐりこみます。その後の植物学における業績はすさまじいもので、世界的に有名な大学者になりました。
植物研究以外のことは眼中になく、15円の月給で70円の借家に住み、ビフテキをどんどん食べて借金を増やして行ったそうです。奥様であるスエコ様のご苦労は大変なものだったようです。この奥様が亡くなられた後、苦労をかけた奥様の名を新種の笹につけて「スエコ笹」と命名し、次の句を詠んだそうです。
世の中の あらん限りや スエコ笹
そんなことを思い出しながら植物園の入り口を眺めておりましたら、朝6時を告げる竹林寺の鐘の音が、五台山頂に荘厳に響き渡りました。