九年目の真実〔3924〕2014/01/12
2014年1月12日(日)晴れ!
ホントによいお天気の日曜日。こないだうちの降雪で、山には雪。さあ、雪を楽しみに行こう!
と、考えました。普段は一人で楽しむがが好きです。が、今日は、高校の同級生を誘うてみました。S崎くんとS村くん。二人とも走るがが趣味で、よく、いろんなところを走りゆうので、体力はあります。
S崎くんは高校教師にして、陸上部や登山部を指導する先生。山岳部出身なのですが、普段はかなり無謀なことをしでかすヤンチャ者。夜中に山を走ったり、夕方5時頃から、雪の工石山へ、子供を連れて登ったりするおんちゃん。
S村くんは雪山が始めてということで、安全で初心者向けの梶ヶ森で、感覚を掴んでみることにしたのでありました。まあ、こんな山ですき、アイゼンくらいは持って行けよ、と言われそうですが誰っちゃあ持って行っちょりません。
しかし事件は、そんな装備とは関係なく、行きがけの車で起こりました。
夜明け前の高知から、S村くんの、スタッドレスタイヤをはいた4WDワンボックスカーで、大豊へ。豊永から東豊永、そして八畝と進みます。雪が道路に増えてきました。八畝に停めて歩いてもかまわざったがですが、今日は四駆のスタッドレス。もうちょっと上まで車で行こう。
しかしそっから上の道路は、早朝ということもあり、アイスバーン状態。氷の世界。しばらく急な坂道を登りますが、途中でタイヤが滑って進まんなりました。こりゃあメッタ。進むに進めない。仕方ないので、ずううっと手前の車が停めれるところまでバックで引き返そう。
しかし、車は滑り、左側の側溝にタイヤが落ちそうになります。今一度前進しょうとするも、前輪が高速回転し、滑って滑って車が横を向きかけました。こりゃあニッチモサッチモ。斜面に落ちるかも知れん。
そこで冷静になりました。また、ハンドルを切り返しながら静かにバック。
てな騒動をしばらく繰り返し、なんとか道路から落ちずに車は急坂をバック。苦労して苦労してかなりバックし、やっとの思いで少し広うなった路側帯に駐車。
さてさて。
当面の危機を脱した我々は、そっから登山。車の滑落問題はまだ解決しちゅう訳ではなかったが、下山する頃には氷も溶けてきゆうろう、という根拠のない希望的観測をしつつ、山へ。
雪の山は、実に心地良うございました。途中からは誰も通ってない新雪の道。雪の下の地形がまったくわからない状態で、ラッセルラッセル。雪にモブレもって登るがが、これまた楽しいでのございました。
龍王の滝、そして、氷のカーテンの間から水が落ちてくる幻想的な真名井の滝。アイゼン無しなので、新雪の下の氷が滑ります。
そして3月いっぱいまで冬期休業中の梶ヶ森山荘横を経由して頂上。
今日は風もなく、青空が広がって、この上ないお天気で心地良うございました。山はエイね〜。
下りは車道をRUN。時々凍っちょって怖いですが、雪が積もっちゅうところは滑らんので走れます。3人ともランナーなので、雪山を楽しみつつ車のところまで駆け下りてきました。
その道中の会話。
「けんど、四駆やけんど、滑るがやねえ。」「アイスバーンになったらスタッドレス四駆でも上れんがやねえ。」「いや、思い出してみたら、前輪だけギュンギュンまいよったで。」「そう言えばそうや。前輪だけ高速回転しよった。」「あの四駆はオートなが?」「いや、フルタイム四駆よ。」「それにしたらおかしいねえ、前輪だっけマイよったに。」「どっかにスイッチがあるがやないかえ、四駆の。」「9年乗りゆうけんど、そんなはずは無いぞ。あれでスキー場とか行きよったき。」「いや、スイッチがあるかも知れん。」
なんという間抜けな会話でしょう。
下山する頃には道路の氷も解けちゅうき、と言いながら登ってきましたが、下山してきても、朝の状態と全然かわっちょらんやないですか。停車した場所から、車の方向を変えれる場所までは、凍った道路、曲がりくねった道路を、まだかなりバックせんといけません。ここで、さっきの会話を思い出します。
「スイッチ探してみいや。」
車の取説を広げるS村くん。
「あった。」
「どうぜ?スイッチ入っちゃあせんがやないかえ?」
調べてみるS村くん。
「入ってない。」
と、いう訳で、S村くんは、9年前に「四輪駆動」ということで購入したこの車の、四輪駆動のスイッチを一度も入れる事なく、9年間過ごしてきたことが判明しました。本人は、今まで四駆のつもりで、スキー場などにこの車を駆って行きよった訳だ。ナイスだぜ、S村くん。
四駆のスイッチを入れたら、今までのスリップが嘘のように、車は雪の山道を走ったのでありました。文明の利器は使うに限ります。