神峯神社、本殿〔3723〕2013/06/25
2013年6月25日(火)曇り
今朝は、室戸へ行っちょりました。早朝から。ちくと早過ぎたので、途中、安田の神峯(こうのみね)神社さんに寄っちょりました。朝、7時頃。
神峯神社さん、標高450mの急斜面に鎮座ましまします。ようこそこんなところに車道をつけた、というような斜面。車道とは言え、急勾配の急カーブの、もう、かなりスリリングな狭い道。苔むしちょりますきに、今のような雨の季節は、軽ぢゃあないと危険かも知れません。
このお宮さんから急斜面をちょっと下ると神峯寺。ご存知27番札所。四国八十八ヶ所霊場の中でも、こんな険しい場所にあるお寺さんは、ちょっと無いかも知れません。とにかく急斜面の上。古くは、この神峯神社さんの起源と同じ様ですね。
藩政期から明治にかけて、土佐では、神峯参りが大流行したにかありません。よさこい節の一節にもあります。
思うてかなわにゃ 願かけなはれ 流行る安田の神峯
「流行る安田の神峯」というくらい、流行っちょった神峯参り。土佐の人々が神峯参りに行く、と言えば、信仰と慰安と遊びと娯楽が一緒になった一大イベント。講をつくったりしてお金を貯めては、神峰参りに行くがを楽しみにしちょったようです。土佐の昔話を題材にした落語にも、神峯参りへ行きとうてたまらん若い衆と、ケチで有名な主人との話がでてきます。
この山の安田側の麓、登り口は、その神峯参りのお客さんで賑わいました。旅館や料亭が並んじょったそうです。その中の一軒、坂本屋さんに、純信と駆け落ちして捕縛され、東部へ追放になったお馬さんが就職したがはご承知の通り。
さて、神峯神社さん。以前にも書きましたが、その秋祭りでは、こっから4km離れた海岸まで450mの標高差を、神輿を担いで一気に駆け下りる、ということが行われます。これはすごい。10月28日やそうですき、一回見にきてみたいもんです。
そしてこの本殿。拝殿と本殿が一体型になっちゅうお宮さん。この規模のお宮さんの場合、拝殿の後ろに本殿がつながっちゅう造りがほとんどですき、珍しい。
理由はわかりません。あまりにも斜面が急やきでしょうか。
享保3年(1718年)建立と言いますき、300年前に建てられた立派な本殿。高知県の文化財に指定されちょります。
この神峯、その名の通り、太古の昔から神の棲む山やったでしょう。石段の下の説明板には、次のようにあります。
神峰神社日記によると 今を去る2600年余の昔 神武天皇東征のみぎり 「神の峯として石を積み 神籬を立て祭られたるに起源す」とある
まあ、言い伝えですが、古い。ちくと古過ぎではありますが、まあ、それっぱあ、昔から神の山として人々に尊崇されてきた山であり、神社である、ということ。土佐の山には、こんな神の山が、太古の昔から、たくさんあります。