麦秋と梅雨入り〔3695〕2013/05/28
2013年5月28日(火)小雨
昨日、梅雨入りしてしまいました。早いですね〜。もう、梅雨。とは言え、昨日は全然降りまでんでした。今朝、出勤の頃には小雨。時折強い風が吹き、ガイに降ります。
ここはいつもの野市、上岡。この道を南下し、突き当たりを右へいくと、上岡八幡宮さん。国道沿いの麦畑。
そう。この畑では、高知では結構珍しい、麦米二毛作をやりよります。毎年。
麦もだいぶ色付いてきましたが、収穫まではまだまだ。昨日、香川から岡山へ乗ったマリンライナーの車窓からは、金色の麦畑がたくさん見れました。麦秋。
麦の収穫期は、まあ、梅雨入り前としたもんでしょうか。その麦刈りの季節が、麦にとっての稔りの季節、ということで、麦秋という言葉が使われるようになったということですな。米作が基本の日本人にとって、麦は、そういった扱い。
二毛作でも、主体はお米で、麦は従属的な感じがあります。
高知では、二毛作よりも二期作が発展してきました。極早稲でお米がつくれる高知ならではの二期作。小学生の頃の教科書にも、高知の二期作は紹介されちょりましたが、減反政策で二期作のメリット、必要性がなくなり、どんどんと減って絶滅に近うなっちょりました。
しかし、奥手に餅米をやったり、飼料米に取り組んだりと選択肢が増え、今でも、小生が通勤してくるルートの田んぼでは、結構さかんに行われちゅう二期作。
二期作の、1回目の稲刈りは7月中頃から後半。そして、稲刈り後の田んぼに水を張り、しゅっと田植え。
ここの麦刈りは6月後半。そしてその後で田植え。毎年のことで、カレンダーが頭に入ってきちょります。
一般に「麦秋」は梅雨入り直前の、秋のように乾燥した爽やかな頃を言うにかありません。その頃、麦畑は金色の絨毯になり、初夏の空に映えて美しい、という訳ですな。
しかし、この麦畑はちくと遅い。収穫の頃には、梅雨まっ盛り。「麦秋」というイメージはありませんな。
「麦秋」という言葉で、我々の親世代が思い浮かべるのは、小津安二郎監督、原節子主演の映画「麦秋」やと思います。調べてみますれば、昭和26年の映画。小津監督の代表作の一つとされますね。小生、観ちょりませんが、物語の最後に美しい麦秋の麦畑がでてきて、人生、生命の長い長い営み、繰り返し、輪廻がイメージされる、ということになっちゅうにかありません。まあ、小津映画の真骨頂。
その主人公の原節子が演ずる紀子さんは28歳。当時の28歳は完全な「行き遅れ」。もちろんそういう設定。そんな時代もあったですねえ。
結婚するががどんどん遅うなってきたがはいつの頃からやったでしょうか。麦秋ではないですが、世の遷り変わりは、すごい。