山田、雪ヶ峰牧場に現れた新兵器と肉の味〔3637〕2013/03/31
2013年3月31日(日)薄曇り
なんとかお天気はもっちょります。日曜日。高知のお花見は、今日が最後の休日でしょう。街中では、もう、かなり散り始めちょりますが。朝、堀川沿いをたつくってきましたが、堀川の川面には夥しい桜の花びら。花吹雪とはこのことか、というくらいの桜の花びらが舞い落ちておりました。
ここは雪ヶ峰牧場。旧土佐山田町、現香美市にある広大な牧場。100ヘクタールを超える山を切り拓いてつくられた牧場には、ジャージー種の乳牛が飼育されます。完全放牧。いわゆる山地酪農(やまちらくのう)で、高知の自然の山を利用し、24時間昼夜周年放牧、つまり、年中、朝も昼も夜中も、完全に野外にはなしっぱなしで飼う方式。牛舎へ帰ってくるがは、搾乳のときだけ、という、全国でも希な自然の飼い方をしゆう牧場、雪ヶ峰牧場。高知の街から車で40分。こんなところにそんなすごい牧場があることは、メッソ知られちゃあしません。
で、山の下から上がっていく道路脇は桜並木。もう、満開は過ぎ、桜吹雪のなかを上がってきました。
ここで毎年お花見をするのは、高知県宇宙利用推進研究会、通称「てんくろうの会」のメンバー。この場所から桜は見えませんが、それはそれ。この開放感溢れる牧場で、とてつもなく美味しいお肉を食べます。霜降りたっぷりの高級肉とかでは決してありません。そんなに高くない「ラムイチ」というのをブロックで全農こうちから買うてきまして、牧場の親父がつくった特製の焼き釜で、アルミホイルに包んで蒸し焼き。
肉の風味がそのまま閉じ込められた状態で、鉄板で、焦げ目をつけながら焼いて食べる。それは、肉の風味はこうやったがか、と認識を新たにできる逸品。牧場ならではのスペシャルな食べ物で、これにハマったてんくろうの皆さんは、毎年ここでお花見をすることになったのでありました。
で、今年の窯は新兵器、写真がそれ。焼き物を焼くような、土でつくられた窯で数時間蒸し焼きにし、それを鉄板の上で焦げ目をつける。この世の中で、こんなにおいしいお肉に巡り会うたことはなかった、というがが、今日、初めてこの集まりに参加した皆さんの感想。いや。これ以上書いたらかなり顰蹙を買いそうなのでやめちょきますが、まあ、そんなお肉を、大自然の中で食してきた春の週末。こんなことができるのも、畜産現場に近いところに身を置く役得なのでありました。おいしかったです。