信仰の山々〔3453〕2012/09/28
2012年9月28日(金)晴れ
今日も良いお天気。爽やかな朝。
ここは朝日が昇る物部川の土手の上。あまりにも神々しく美しい風景。思いきり域を吸い込むと、秋の香りが鼻腔をくすぐります。と、思わず文学的感傷にひたってしまいそうになる朝。
神々しい、と書きましたが、確かに神々しい景色。もちろん、黄金色に輝くお日様は、この上なく神々しい。そして、この写真には、神の山、信仰の山が重なって写っちゅうのであります。
川の向こうは、標高33.9mの上岡山。上岡八幡宮が鎮座まします、神の山。物部氏の匂いのする、石船伝説が残ります。神の丘ですき、神岡で上岡。平野の中、川のそばに盛り上がった小山。いかにも神様がいらっしゃいそうな丘で、発掘したら古墳もありそう。あると思います。
その向こう、てっぺんのオブジェがランドマークになる山が三宝山。標高259.9m。その山の名前、三宝山は、三宝荒神さまからきちょります。以前、無人の山頂を探検した際、四角く盛り上がった山頂のところに荒神様が鎮座ましましちょりました。誰も入っていけんような場所。せっかくですきお参りしてきました。あの山は、金剛童子山とも呼ばれます。これもやはり、てっぺんに、金剛堂寺というお寺さんがあったことからきちゅう名前で、神仏習合、修験道などの単語が浮かび上がってきますよね。そんな、神の山、三宝山。
一番向こうに霞んで見える山々の右端、乳房のような形をした山は御在所山。標高1079m。元々、女人禁制の修験者の山。神の山。源平合戦の際、壇ノ浦に破れた平教盛(清盛の弟)が、碇を背負うて入水したと見せかけて実は脱出、安徳天皇を奉じて四国山中に落ち延びてきて、あの山の界隈に居を構えた、という伝説があります。ですきに御在所山。てっぺんの大山祇神社には、大山祇神と平教盛、そして安徳天皇がお祀りされちゅうそうです。
この神々しい風景の中には、そんな神の伝説が折り重なっております。日本の山々には、信仰と神が溢れます。