冬の星座が見え始めた空〔3394〕2012/07/31
2012年7月31日(火)快晴!
今日も朝から夏空。暑い一日になりそうです。
写真は、今朝、4時過ぎの堀川。高知市に流れる堀川。対岸は農人町。北東の空には夜空が輝く時間帯。もう、8月になろうとしよります。季節の移ろいの速さには驚かされる51歳。
東の空が白み始めるのも、ようやく遅くなってきました。ちょっと前ですと、4時を過ぎると、なんとなく東の空が明るんでくる感じがありましたが、今日の4時過ぎはまだ夜空。こうやってどんどんと季節は過ぎていくのでありました。
写真中央にギラギラ輝く星は、もちろん金星。その上に木星も見えます。木星の右に見える星はおうし座のアルデバラン。木星からずうっと左に見えるのがぎょしゃ座のカペラ。そしてそして、この写真では見えぬくいですけんど、金星の右下、建物の屋根の上に、オリオン座のベテルギウスが見えゆうがです。その右に、オリオン座の三ツ星も見えます。もう、冬の星座が見え始めた夜明け前の空。
この季節に冬の星座を見ると、大自然の着実かつ絶対的な流れを感じざるを得ません。何が起きようと、宇宙は、時間をしっかりと刻んでいくのでありました。
と、星空を見上げると柄にもなく哲学的思考に走ったりしませんか?
ひまわり太郎はします。妄想が暴走を始めたりもします。ロマンですな。
さて、この堀川は、藩政期、高知の城下の物流大動脈でした。物資は船に乗ってやって来て、この堀川を通り、お城下へと運ばれておりました。もちろん農産物も。ひまわり太郎が子供の頃まで、舟で九反田の市場へ農産物を運んできたお百姓さんが、そこで肥を積んで帰って行きよったそうです。同級生のタベシマさん、そんな、作物を運ぶおじいちゃんの舟に一緒に乗って、田辺島からやって来よったそうです。そして、菜園場の映画館で映画を見たりするがが楽しみやったとか。自分達が子供の頃、というのは、感覚としては、ついこないだ、と思うのですが、遠い昔かも知れません。
藩政期の物流大動脈であったということで、この右手に番所が置かれちょりました。お城下を代表する3つの番所のひとつ、三ツ頭(みつがしら)番所。城下町の東の玄関でした。
ここを無数の舟が行き来する風景。今では想像もできませんが、それはそれは賑やかやったことでしょう。
幕末、純信お馬が出奔して捕まった際、高札を立ててさらされたのもその番所。
明治期になり、この東、稲荷神社の東に新地ができ、大歓楽街となりました。それは、ヒトもモノも、ここを通って城下の外や大阪、東京とつながっちょったき。番所のあった場所には、水上警察署が置かれ、水上の秩序、治安の維持につとめておったのでありました。
九反田の中央卸売市場が現在の弘化台に移転したのが昭和42年。その後、堀川は農産物や海産物を運ぶ道ではなく、プレジャーボートを係留する場所になって、静かになりました。
藩政期、ここが賑やかであった時代からあの星たちは、一年のサイクルを正確に刻みながら輝きつづけてきて、これからも着実に季節を刻んでいきます。
今一度、堀川に通勤や観光客が乗った舟が行き来する賑やかな風景の上に、あの星たちが輝く姿を妄想するひまわり太郎です。