またまた三嶺、雨の原生林〔3306〕2012/05/04
2012年5月4日(金)2012年5月4日(金)山の上は暴風雨
今日も下界は晴れて暑いお天気のようです。で、こないだ冒険して、その素晴らしさに感動してしもうた三嶺に、Jr.2号を引き連れて行くことにしたのでありました。こないだはお天気もメッソ良うなかったので、晴れた今日なら違う風景が見れるかと思うて。しかし山は甘うはなかったのです。
朝5時半に家を出た時に、山の方には妙に雲が多いとは思いよりました。そして土佐山田を過ぎ、美良布を抜ける頃には、空はどんよりで風が出て来始めるではありませんか。大栃を過ぎてどんどんと山へ入って行く頃には、お天気は、立派な「雨」。しかも風が強い。こないだよりも条件が悪そう。まあ、ここまで来たら行って見るか、と、こないだとおんなじ光石登山口へ。
さすが連休の三嶺。駐車場には10台を超える車が停まっちょります。しかもほとんどが県外ナンバー。西日本一、自然がそのまま残る山と言われるだけのことはあります。しかし駐車場は雨で、風も寒いくらい。まあ、Jr.2号と、行けるところまで行ってみるか、と出発したのでありました。
こないだは通らんかった、さおりが原経由のコースを採用。これは正解。このルートは土石流で荒れてもなく、原生林の中を歩きやすい道が抜けていきます。ちょっと感動的。雨模様ですが、原生林の美しさは息をのむばかり。初めてやって来たJr.2号も感動しちゅう様子。ブナやトガやケヤキなどの樹々が森を形成し、樹齢200年は超えるであろう巨木から若木までが入り乱れ、朽ちて倒れた古木が苔を蒸し、谷の流れの音と風の音と鳥の声。
何故、三嶺がこれだけ人気を集めるのか。それは、一度体感してみればしゅっと理解できます。
写真は、標高1179mのさおりが原からちょっと登ったところに屹立するトチの木。
あまりに立派な樹で、拝みとうなります。樹の横に案内板が立っちょりました。それによりますと、林野庁が、国有林の中から、次世代へ健全なかたちで残していくべき巨樹、巨木を選定した「森の巨人たち100選」に選ばれたトチノキやそうです。帰ってきてから調べてみました。
全国で100の巨木が選定されちょりまして、そのうち5つが高知県。そして、三嶺登山道のさおりが原近くに、そのうちの2本があります。さおりが原の中央部に屹立するイヌザクラと、このトチノキ。Jr.2号は身長171cmですき、それと比較すれば大きさがよくわかります。
三嶺のすごいところは、こんな巨木があちこちにたくさんあって、広大な森を形成しちゅうこと。徳島県側からは、三嶺にはもっとお手軽に簡単に登れるにかありませんが、高知県側からのルートに、原生林が集中しちゅうので、四国島外からも、多くの登山愛好家が高知県ルートを楽しみにやって来ます。
さてさて、今日はこっから標高1720mのカヤハゲのしゅっと手前まで登りました。いや、結果的に、しゅっと手前までやったということが、後で判明した訳ですが。何故かと申しますと、そこは、尾根伝いの道で、我々が通った時間帯、雹混じりの雨が強風と一緒にたたきつけてくる状態で、歩くのもかなり厳しい吹き飛ばされ状態やったので、今日はそっから引き返すという勇気ある撤退を敢行したきです。後で、上から下りて来た登山家の方に聞いて、カヤハゲのしゅっと近くまで行っちょったことがわかりました。頂上まで2km。
今日の第一目的は、Jr.2号と、大自然の原生林を体感する、ということやったので、頂上は、またの機会でもかまんか、ということになった訳です。高知のヂモティは、いつでも登りに来れますき。
この連休で三嶺へ、と勢い込んで来られちゅう県外ナンバーの皆さんは、それでも、あんな状況でも、前へ前へと進んでおられました。
実はですね、駐車場まで下ってきた頃には空がちょっと明るくなり、どうやら天候はあの時間帯が最悪で、回復に向かいゆう様子でありました。前へ上へと向かわれた方、正解やったようです。
まあ、山は色んなことがあります。こないだ大冒険したばっかしですき、今日は控えめ安全運転を心がけた訳ですね。今日はSさんとは一緒ぢゃあないですき。
雨の原生林は、それはそれは美しい姿を見せてくれました。今度は頂上付近の絶景ですな。また、登りにいく楽しみが残りました。素敵な三嶺。