ひろめ市場の高知らしさ〔319〕2004/02/29
2004年2月29日(日)雨のち曇り
今日は日曜日。と、言うより4年に一度だけ訪れる2月29日ですね。あいにくのお天気ですが、雨の日でも県外から来られた観光客の皆様に楽しんで頂ける、高知らしいスポットをご案内しましょう。
ここは、高知城から東へ伸びる追手筋に面した「ひろめ市場」。今日は日曜日ですので、追手筋では日曜市が開いておりまして、種々雑多、いろんなモノが賑やかに売られよります。この「ひろめ市場」は、以前にも書いたことがありますが、藩政期末期に深尾弘人(ふかおひろめ)という名家老の屋敷があったことから、街の人達から「ひろめ屋敷」と言われよった場所にあります。
狭い路地をはさんでごちゃごちゃと建物が密集した地域でしたが、バブルの頃に地上げが進み、このようなまとまったスペースができました。しかしバブルは崩壊し、ここに建設されるはずだったホテルの話も沙汰止みとなって、さあ、この土地をどうしよう、ということになった訳です。
地元の知恵者が、高知の物産や小間物が手軽に買えて、飲食も楽しめる市場のような空間を作ろうということを考え、今、「ひろめ市場」として栄えゆう訳ですね。
ひまわり太郎は、この猥雑な空間が大好きです。いかにも高知ですね、こりゃあ。
どの辺りが高知なのかを説明しましょう。
一番手前のテーブルのご主人が飲んでいるのは燗酒ですね。その向こうの席は普通に食事しよりますが、その向こうはジョッキを並べて宴会状態。
この写真に写っちゅう部分はごく一部で、この数倍のとても多くのテーブルがほぼ満席に近い状態で、しかもほとんどのテーブルに生のジョッキか燗酒か酎ハイのジョッキが置かれちょります。近づいて言葉を聞けばすぐわかるんですが、これもほとんどの客が地元のおんちゃんおばちゃんで、観光客さんはあまり飲んでません。
これ、何時だと思います?朝の10時半の普通の風景です。えいでしょう?
色んなモノを売る色んな店がごちゃごちゃに並び、そこそこに美味しい食べ物を出してくれるこの空間。何よりも、このお客さん達が醸し出す雰囲気は、なんと言うたち「高知」ならではでしょう。素敵ですね。