潮江荘の復活〔2893〕2011/03/18
2011年3月18日(金)快晴
あの地震から一週間。まだまだ復興への道は遠いですが、現地の皆さんの頑張りには頭が下がります。
ここは今朝の潮江天満宮。久々にお参りしてきました。朝4時半前の天満宮は、拝殿の扉も閉まり、誰も居ない静かなたたずまい。この天満宮は、元々龍神様をお祀りしちょった場所に、菅原道真公の嫡男、菅原高視さんが、道真公の遺品をお祀りしたのが始まりとされます。10世紀初めのこと。
11世紀になって、潮江地区には、京の下鴨神社領として荘園が成立しました。
大規模な農地になった訳です。しかし、1099年。康和の南海地震が発生、荘園は、海没してしまったそうです。元々、低い土地であった潮江は、海没してしまうと水が引きませんでした。潮江荘が再建されたのは、184年後の1283年といわれますき、長い長い年月がかかっちょります。海の水が入って引いていかない、ということは、農地として復興するには大変な時間と労力がかかるということを現しちゅうと思います。
潮江は、今でこそ住宅や工場などが建ち並ぶ繁華な地区ですが、ほんの数十年前まで、豊かな農地の広がる農村でした。しかしそこが豊かな農地になるためには、先人の、とてつもない苦労を乗り越えてきちゅう訳です。以前、神田の方から引いてくる潮江用水のこともご紹介しました。
被災地では、まだまだ大変な苦労がつづくと思います。古来、人間は様々な試練に立ち向かい、立ち上がってきました。人間の力はすごいがです。大自然を完全に押さえ込む、などと無謀なことは考えず、自然とともに生きていく人間の力はすごいがです。再び立ち上がる日が一刻も早く訪れるよう、ぼくたちもできる限りのことをしていかんといけません。