自由民権記念館〔271〕2004/01/12
2004年1月12日(月)晴れ
今日は成人の日。我々の世代ですと、1月15日が成人の日と刷り込まれちょりますので、今ひとつピンと来ませんな。
今日は高知市桟橋通界隈をたつくってみました。写真は高知市立「自由民権記念館」。自由民権運動の中心地であった土佐の国の姿を、趣向を凝らした展示や映像で解りやすくみせてくれる、なかなか秀逸な施設です。奥の深い内容の展示物が並んでますので、半日くらいはゆっくり楽しめます。常設展示以外にも、様々な企画展が時折開催されて楽しませてくれます。
自由民権運動と聞いてすぐに思い浮かべるのは板垣退助でしょうか。板垣退助や片岡健吉が中心になって設立された「立志社」は、自由民権運動のなかでも極めつけに重要な結社ですね。ここで理論的支柱として大活躍したのが、にっこり[226]でもご紹介しました植木枝盛。ひまわり太郎の最も尊敬する思想家の一人です。独学自習の人物で、その理論は全国に響き渡っておりました。
彼の、「思想の自由」「集会の自由」「信教の自由」「結社の自由」などなどの人間の自由に対する考え方は「日本国国憲案」といった形で文章化されましたが、明治政府の弾圧の中で運動は徐々に苦戦を強いられ、潰えてしまいます。しかし50年後、第二次世界大戦が終わってあとの日本国憲法制定の際に植木枝盛の案は大いに参考にされたということが近年の研究でわかってきました。
植木枝盛は、自分の思想や夢が実現するのを見る事なく36歳の若さでこの世を去りますが、その偉大な思想と信念は、我々に大きな勇気を与えてくれます。
未来が
其の胸中に在る者、
之を青年と云ふ
植木枝盛の遺稿「無天雑録」より