薊野のノツゴさま〔2447〕2009/12/27
2009年12月27日(日)今日も良いお天気
昨日、鉢伏山のてっぺん界隈をたつくったお話をしました。そしてあの山の鬱蒼とした頂上近くには、たくさんの、穴や通路を掘った跡があった訳です。昨日の写真でおわかりの通り、鉢伏山からは、もし米軍が高知市から南国市の海岸に上陸して来ようとしたら、その動きが手に取るように一望できるがです。ですきに、この山を要塞化して、それこそ硫黄島からに手紙の擂鉢山のように、穴を掘りまくるつもりやったことが想像できます。本気で、ここで迎え撃つ心づもりやった訳です。
野中広務さんが、その手記の中で、太平洋戦争末期に土佐湾沿岸の部隊に配属され、穴掘りばかりをやりよった、ということを書かれちょりますが、まさしくその通りの状況やったことが、山をたつくると体感できます。
が、鉢伏山に要塞を築くことは米軍もたぶんお見通しで、もし計画通り上陸作戦が敢行されちょったら、あの擂鉢山のように、この鉢伏山も凄まじい攻撃を受けたことでしょう。
さて、今日ご紹介するがはここ、のつごさま。薊野の、行き止まりの道路沿いの山裾にひっそりと鎮座する、耳の神様。ノツゴ様は、土佐の平野部に分布する牛馬や農耕の神様ですが、このお宮さんは今では耳の神様。ノツゴは、ノノカミ、ノガミ、ノツカミでありまして、山間部にはなくて平野部で祀られちょります。ここの地名(ホノギ名)がノツゴで、それでノツゴさまと尊崇されるこのお宮さんのご本尊は石のお地蔵さん。祠の中に鎮座されちょりました。
この大きなエノキが素晴らしいですな。この2本の樹木がつくる丸い姿が、耳を連想させて耳の神様になったがかも知れません。