よしかわ駅下の政所跡〔2338〕2009/09/09
2009年9月9日(水)晴れ!
今日も暑うなりました。残暑厳しき高知。空の色はご覧の通り徐々に濃さを増してきよりますね。
ここは香南市。こないだうちまで香美郡吉川村。その吉川村を突っ切る土佐くろしお鉄道のよしかわ駅の高架下の駐車場から西向いて撮影してみました。
この高架下には、ご覧の案内板が立てられちょります。「政所跡」と書かれた案内板。由緒ありげな名称、「政所跡」。
ここ吉川村は、明治22年に古川村と吉原村が合併してできました。東が古川村で西が吉原村。で、この界隈はその昔は古川村でした。
その古川村のホノギ名で、ここが「政所」という訳です。何でか。この案内板によりますれば、中世の豪族香宗我部氏の役所「政所」がここにあったき、ということらしいです。戦国期の香宗我部氏の本拠は香宗城で、こっから北東、かなり離れた場所にあります。
香宗我部氏は、その一族に山田氏とかを抱える中世以来の名族。長岡郡の宗我部氏が長宗我部氏で、香美郡に入ってきた宗我部氏が香宗我部氏、というのは有名な話。で、ここも香美郡ですきにかまんがですが、香宗城とあまりにも離れちゅう政所ですきに、元々この界隈に政治の中心があって、事情があって北東へ移動したがかも知れません。
この場所は、小高い山の麓。香宗城跡は、香宗川沿いの平地。こっちの方が防御には向いちょりそうですけんどね。
この案内板によると、現在の小字は「政処」で、地元では「まさどころ」と呼ぶそうです。美しい田園風景ですけんど、その昔、ここは豪族の本拠として栄えた土地やったがでしょう。