高知空港の吉田茂さん〔2242〕2009/06/05
2009年6月5日(金)曇っちょります
このところ、土佐の偉人、野中兼山さんゆかりの場所をご紹介してきました。土佐の生んだ偉人と言えば、この人物も忘れたらいきません。ご存じ吉田茂さん。色んな評価はありますが、あの時代、吉田茂が居たということは、ニッポンにとってこぢゃんと幸せなことやったがぢゃあないでしょうか。
戦前は英米派の外交官として、ドイツ寄りの軍部や政権に疎まれて冷や飯を食い、戦後のあの苦しい時代の舵取りを見事にこなした宰相、吉田茂。
自衛隊ができ、防衛大学校ができて最初の卒業生が出るときに訓辞が有名。たしか、「諸君は、国民から白い目で見られ、疎まれ、決して尊敬されることはないかも知れない。しかし、諸君がもてはやされるのは、国が不幸な目に遭っている時や災害時である。諸君が脚光を浴びずにいられることが、この国にとって良いことであるので、そのつもりで頑張ってもらいたい」てな内容やったと記憶しちょります。違うちょったらすびばせん。この言葉、凄いです。吉田茂にしか言えない言葉。そんな政治家が、この激動の時代にも居って欲しいところです。
ところでこの銅像、どこに在るかご存じですか?以前一度ご紹介したことがあります。高知空港がジェット化され、新しい空港ビルだできた昭和59年に、空港の東に建てられました。今朝は朝の飛行機に乗るために空港へやって来まして、時間があったのでこの銅像の所まで歩いて行ってみましたが、遠いです、こぢゃんと。案内板もないですし、道もちゃんとしちゃありません。たぶん、空港利用者で、この銅像を見に来る方は年に何人も居らんがやないでしょうか。そんな不便な場所に、それでも毅然と立ってらっしゃる吉田茂さん。
空港前の駐車場の東に、広大な空き地があるがですが、そのはるか東に建てられちゅうがはちょっとかわいそうですね。