金木犀の薫り、香り、匂い〔1654〕2007/10/26
2007年10月26日(金)降ったりやんだり
今朝、家を出るときは曇りで降りやあせんかったですけんど、今はしっかりと降りよります。今日一日は雨模様のようですな。
そんな雨の中でも、街中をたつくりよりますと、あたりかしこから心地良い薫りが漂うてきます。そう。金木犀。今、その薫りはピークを迎えちょりまして、会社で窓を開けて仕事しよりましても、近くの金木犀が匂ってきますな。
今、「薫り」と書いてみて、「香り」とどう違うがか、気になりました。このパソコンの変換機能の解説では、「香り」は鼻に良いにおいのことで、「香り」は鼻に良いにおいや雰囲気のこと、と、なっちょりました。
とすれば、この金木犀のにおいは、鼻に良いだけぢゃのうて今の季節の雰囲気を一緒に盛り上げてくれますきに「薫り」で正しいですな。
今の日本語ではそうなっちゅうみたいですけんど、偉大なる漢字学者白川静先生の「字統」によりますれば「香」は、もともとは黍(きび)の香りのこと。祝詞をいれる器が「日」で、その上に「黍」を乗せて神を祀る、という意味から来ちゅう漢字。で、「薫」は、非常に香気の強い植物、てな意味みたいです。その解釈からでも、金木犀は「薫り」でしょうね。香気はこぢゃんと強いですきに。
金木犀、メッソ、近寄ってじっくりと見たことがないですきに、あのオレンジ色の部分がどんなになっちゅうかは知らんですよね。ひまわり本社の前にも大きな金木犀の木がありますので、近寄ってみたらこんな感じ。オレンジ色の小さな花が密集して咲いちょります。薫りはこの花から発せられゆうがでしょうか。
けんど、金木犀、雨に弱いですきに、ひょっとしたら今日でだいぶ散ってしまうかも知れんですな。金木犀が散ると、秋はどんどんと深まっていきます。日本の北の方ではボチボチ紅葉の話題も出始めました。