新月橋のムベ、天智天皇との関係〔1286〕2006/10/23
2006年10月23日(月)朝は雨模様
昨夜から降ったりやんだりのお天気になっちゅう高知市内。お昼頃から晴れるそうです。
今朝もトウから鏡川。新月橋界隈までたつくりに行っちょりました。写真は午前6時の新月橋。こないだ、北海道のオホーツク海側では午前5時30分にはもうすっかり明るかったがですが、高知の6時はまだかなり薄暗いですね。ニッポン列島は東西にも長うございます。
さて、このなかなかりぐった形をしちゅう新月橋ですが、このまん丸こいオブジェに絡み付いちゅう植物が見えます。これ、「ムベ」やそうです。
漢字で書いたら「郁子」。いくこさんではなくて「ムベ」。アケビ科の植物で、アケビに似いた実をつけますが、アケビみたいには開きません。味はと申しますれば、メッソなことはないみたいです。が、古代には珍重されちょったとのこと。
7世紀の頃、天智天皇が近江の国蒲生野に狩りにでかけます。そこで、健康な老夫婦に出逢いました。「それっぱあ年がいっちゅうに、どういておまさんらあはそんなに達者ぜよ?」てな意味のことをやんごとないお言葉で申された天智天皇に、そのじんまが、「この近在で採れるアケビに似いた実を食べよったらこぢゃんと元気にならあよ」てな意味のことを返事したそうです。そこで食べてみた天智天皇、「むべなるかな」と納得。意味はご存知のとおり「なるほど、そのとおり」ということですな。で、それから、この植物はムベと呼ばれるようになったとか。
その後、この実は天皇陛下に献上する物産「大贄(おおにえ)」とされたそうですな。延喜式にも、「ムベ」が近江の国から献上されよった記録が残っちゅうとのこと。ふむふむ。