潮江天満宮、神池、真如寺、ヤマウチカツトヨ〔841〕2005/08/04
2005年8月4日(木)晴れ
今日も暑い一日になりそう。
しかしあれですね、今年の夏はクマゼミの声ばかり聞こえてきます。ミンミンゼミやアブラゼミはどこへ行ったんでしょうか?
ここは、そのクマゼミがワシャワシャワシャワシャとカシマしい潮江天満宮境内です。神池という小さな池がありまして、祠が建てられちょります。その畔に、薮蘭(やぶらん)が今年も咲き始めました。百合科ヤブラン属の、大昔から日本に咲く花で、花言葉は「謙遜」。ひっそりと美しい花です。
この「神池」の向こう、林の向こう側は「真如寺」。山内氏の菩提寺の禅寺で、山内一豊公が、掛川城主やった頃から関係があり、土佐藩にもくっついてやって来た訳ですね。
ところで山内一豊さん、その名前の読み方について、6月3日の高知新聞に、検証の記事が載っちょりました。我々土佐の歴史を愛する者の間では常識ですが、山内一豊はヤマウチカツトヨと読みます。諸々の資料にかなりの精度で裏付けられちゅう事実。なんでヤマノウチカズトヨという呼び名が広まってしまったのか。
戦前、一豊公の奥様の名馬購入逸話が学校教科書に載り、有名になった訳ですが、その教科書では、ほとんどのものがヤマノウチカズトヨ。高知県内では、教育現場でもヤマウチカツトヨと教えたことが多いらしく、「県外はヤマノウチカズトヨ」「県内はヤマウチカツトヨ」という構図ができあがったようです。昭和13年の「土佐史談」には「高知県人にしてヤマノウチカズトヨといっているものがあるとすればそれは県外人かぶれのした人であらう」と鋭く指摘しちゅうそうです。
ところで、その奥様の名前も、「千代」が通説ですが、我々のような土佐の歴史を愛する者の間では、その名前は間違いというのが常識。確実なのは出家した後の「見性院」という呼び名のみ。
来年は「功名が辻」がNHK大河ドラマですが、せめて高知県人だけにでもこの事実を知っちょいてもらいたいところですな。