展望台の思想〔8094〕2025/06/13

2025年6月13日(金)雨
雨がシトシト金曜日。ここは五台山。始まったねー、新展望台の工事。本年2月27日から3月10日まで、菜園場のコレンスで、新しい五台山展望台建設プロジェクトの模型展示をやってました。そしてそこには、このプロジェクトに対する設計関係の皆さんの思いが溢れていたのでした。
新しい展望台は、広々としたテラス、レストラン、多目的スペースを備えたもので、二枚貝のようなフォルム。コレンスの展示では、大きな箱に、夥しい数の建物の模型が溢れてましたね。設計当事者の思いが溢れるように。
来春にはオープン予定とのことで、新しい五台山のランドマークが今から楽しみではあります。眼前の樹々は伐採せんといかんね。
昨日、高知県内の国指定重要文化財(建造物)のこと書きました。そして村野藤吾設計の知事公邸のことも。知事公邸って、高知の戦後建築の中でも特筆すべきもの、らしいね。「高知県 戦後建築 有名」で検索してみたら、AIが真っ先に挙げるのが村野藤吾設計知事公邸でした。他には梼原町の隈研吾設計の役場、図書館など。考えてみたら、確かに有名建築士による建物って、高知にはそんなにたくさんないのかも知れません。
戦後建築で印象に残る建造物。うーん。そう言われてみたらすぐに思いつかんねー。戦前のものだと、織田歯科医院とか吉野川橋とか、すぐに思い浮かぶのに。
戦後だと、桂浜の龍馬記念館とか浦戸大橋とかでしょうか。JRの高知駅も、素敵なデザインではありますね。「かるぽーと」のデザインも、好きです。
そんな高知で、新しい五台山の展望台への期待も膨らみますな。高知という、台風などの自然災害が多い土地の、山上。過酷な自然環境にも耐えうるもの、ということでコンクリート造りになるそう。隈研吾の木造、という訳には参らん訳だ。
この新聞写真の模型にあるように、遊歩道からそのまんまテラスにつながり、その下にレストランなどができる構造。景観を邪魔しない、美しい設計だと思う。完成したら向こう側の樹々は大胆に伐採せんといかんね。それは、僕からも県に言うちょきます。
かつて、ここが「見國嶺」と呼ばれた眺望絶佳の場所だった頃は、チャートの巨岩から城下町を眺められた訳で、眼前に鬱蒼とした樹々なんかなかったのである。さすれば、この新展望台の思想は、実に正しい。