言葉選び〔8074〕2025/05/24

2025年5月24日(土)小雨
今朝は高知。昨日の夜の飛行機で戻ってきたけど、結構遅れました。羽田空港混雑のため。最近多いねー、これ。羽田空港もなかなか大変だ。
さて。小雨の朝。会社でゆっくり新聞を読む。高知新聞も、色々と工夫を凝らしておりまして、今朝の紙面にも興味深い記事がたくさん。特集「時代の旅人」も、面白かった。どうやってこういう方を探してくるんでしょうね。さすが、高知新聞。
写真の記事は「わが館のイッピン」。県内施設が、自慢の逸品を紹介するというコーナーで、今日は高知県立文学館が、夏目漱石が寺田寅彦に宛てた直筆絵葉書を紹介してました。
このにっこりでも、幾度か、寺田寅彦先生と夏目漱石先生の関係には触れてきました。濃密な師弟関係以上の、深い深い愛情が感じられる関係性。で、同館が所蔵する、夏目漱石が寺田寅彦に宛てた8枚の絵葉書にも、そんな愛が滲み出ていて、なかなか貴重な資料となっています。「なんでも鑑定団」に出したらいくらになるだろう、などと考えてはいけませんよ、君。
この二人に共通するのは、言葉選びの素晴らしさだと思う。漱石先生の小説って、ストーリーや内容はともかく、言葉選びが秀逸ですもんね。あの言葉選びのセンスは、誰にも真似ができません。寅彦先生の文章にも、独特の、儚さや寂しさを感じさせてくれる言葉が並んでます。おそらくは、充分に練られた、考え抜かれた言葉なんだと思う。
そういえば、この高知新聞社に勤務した経験のあるやなせたかし先生も、言葉の選び方が独特にしてやさしくて美しい。詩集には、平易でやわらかい表現にも関わらず、深い深い内容の詩が並びます。やなせ先生は偉大な「漫画家」であると同じくらい偉大な「詩人」だし、コピーライターだと思う。
言葉選びって、持って生まれたもの、その人生の中で培われてきたもの、そして訓練努力で体得したものの総合力だよね。うまく表現できんけど。ああ。凡人の表現力の悲しさよ・・・
で、今日の本題。左下の記事。「五台山展望台 名前つけて」という記事。先日も紹介した、新しい五台山の展望台を建設されている事業者さんが、その展望台の名称を募集しています。愛称ではなくて、名称。
浦戸湾の県営渡船の名前募集では、うっかり忘れていて応募できんかったけど、今回は応募してみたいねー。朝からいろいろと考えてます。ああでもないこうでもない、と。
いつの間にか思考がタコツボに入っていっていて、慌てて引き返す。そんなことを繰り返しながら思考を巡らせることの楽しさよ。
大文豪夏目漱石先生や、偉大なる科学者にして文章家寺田寅彦先生にあやかって、ああでもないこうでもない、と、言葉選びをする朝は、とても楽しい。