野菜師〔7841〕2024/10/03
2024年10月3日(木)小雨
僕がその個性的で魅力的な人物と初めて出会ったのは、2010年3月7日だった。もう、14年前のこと。このにっこりひまわりで、僕が潮江用水について勝手なことを書いていたのを見て、一度、潮江用水をキチンと案内してやろう、ということで連絡を頂いたことに、始まります。
その時はまだ、その人物、潮江雪太郎さん(仮名)がすごい葉野菜農家である、ということをよく理解してませんでした。その後、色んな局面でご一緒させて頂くようになり、雪太郎さんが高知のトンがったこだわりの農家産たちを糾合して、伊勢丹新宿店などに生産物を納入する親分のような存在である、ということが判ってくる訳です。
僕もその集まりに呼んでもらう様になり、いつしかその集まりに僕がつけた愛称が「秘密結社○○会」。反社ではありません。○○には、雪太郎さん(仮名)の本当の苗字が入ります。反社では、ありません。
雪太郎さん(仮名)の活動は、高知の一流の料理人だけでなく、「情熱大陸」で取り上げられた「アル・ケッチャーノ」の奥田シェフや、「カノビアーノ」の植竹シェフといった有名どころまで巻き込んでの大きなうねりとなり、様々な業界の人たちまで参加する食事会なども開催されるようになったのでした。
一番印象に残っているのは、東京、西麻布のおしゃれなレストランで開催された食事会でしょうか。高知からも多くのトンがった生産者が参加し、植竹シェフなど一流料理人による、高知の素敵な一次産品を使った料理が並ぶ食事会。ただ、その日は歴史に残るような大雪の東京。それでも楽しかったー。
どういう訳か、僕は、そういった食事会では「中締め」係を仰せつかってまして、その日も、やらせて頂きました。高知ではめったに見ること経験することのない大雪だったので、僕は「おだって」お店のベランダで大きな雪だるまをつくったことでした。
その後、雪太郎さん(仮名)は、あるきっかけから牧野富太郎博士の指示で牧野博士のお弟子さんが残し、保管されていた高知の在来野菜、伝統野菜の種と出会うことになります。それを天命と感じた雪太郎さん(仮名)は、曲折の末、Team Makinoという生産者を中心としたグループを結成し、その種子を使用した在来野菜、伝統野菜の生産に取り組むことになります。
どんどんと、想定もしてなかったような、それでいて運命に導かれているような展開が繰り広げられ、昨年は牧野野菜をテーマにしたJR四国さんのマニアなツアーも開催されたりして今に至る訳やけど、そんな雪太郎さん(仮名)に魅せられたとある編集者の姉御(あねご)が、この度、雪太郎さん(仮名)を主人公にしたこんな素敵なノンフィクションを出版されました。その名も「野菜師」。
アマゾンでも買えます。この本には、雪太郎さん(仮名)はもちろん本名で登場し、これ以上ない褒め言葉「めんどくさいジジイ」として、魅力的に描かれております。
上記のような訳で、僕も一瞬、「オダったおんちゃん」といった感じで出演する(笑)「野菜師」。面白いっすよ。
ご興味がありましたら、いや、ご興味がなくても、ぜひ、ご購入ご一読を!