人口減少とゆでガエル〔7614〕2024/02/19
2024年2月19日(月)小雨
結局、昨日の龍馬マラソン、走ったのは8395人だったとのこと。海岸沿いでは、夥しい人の波が3時間も4時間も途切れることなく続きました。高知ではなかなかこんな群衆を見ることないので、驚きます。すごい風景。
で、龍馬マラソンの参加人数と高知県人口の減少について、以前、書いたことあります。それは2016年のこと。龍馬マラソンで走っている人数が、1年間で、高知県から減っていっているということを書きました。あのとき書いたのは、高知県で1年間に7000人も減っている、という話。でもあの年の高知県の人口、72万人超。それから8年経った今年、どうなっているのか。
今年2024年1月の高知県人口は664,445人。1年前、2023年1月は673,817人。なんと、1年間で9,372減っているではないか。そう。人口減少の加速は続いている。「加速」しているのであります。先日、2035年には島根県に追い抜かれてしまうというニュースが流れてたけど、これはなかなか深刻だ。
昨日の龍馬マラソン参加者が8395人。あの人数全部を高知県に投入しても、1年間減少数には追いつかないのであります。すごい話やと思いませんか?
これ、高知県は確かに高い減少率の自治体ではあるけど、日本全国でも人口は、減っていっています。某首相は異次元の少子化対策と話しておられますが、どの程度本気であるのか。と、申しますか、僕ら国民が、人口問題についてもっと真剣に捉え、考え、実行していかんといかんのだと思う。まだ人口が増えている東京界隈でモノゴトを考えると、事態の深刻さに気付かない、お湯の中のカエル状態になっているんだと思えてなりません。
こないだ、フランスでチーズ関係のお仕事をされている、日本出身女性の方が来社されてました。そして日本の人口減少問題について、とても憂いておられました。
フランスでは、20世紀末の急激な人口減少を受けて、日本から見たらビックリするような手厚い少子化対策が講じられている、との話でした。それですごく助かった、と。このページに、その少子化対策の内容が書かれています。最も基本となる政策を抜粋すると(金額はユーロを日本円に換算してみました)、
「2人以上の子ども(20歳未満)を持つすべての家庭は、所得制限なしで家族手当を受けられます、子どもが2人いると、毎月20,159円、3人目以降は、1人ごとに25,830円。さらに子どもが11歳以上になると5,670円、16歳以上になると10,079円が加算され、子どもの数によって変わります。子ども2人の場合は1人分だけ、3人以上の場合は全員分、加算されます。」
これが基本。毎月っすよ、毎月。で、もちろん公立学校の場合は高校までは無償。子どもが3人以上の場合、各子どもが20歳に達した時点から1年間、成人手当として12,747円を受け取ることができます。
そのほか、低所得手当や孤児手当なども充実し、所得税も、子どもの数が多いほど有利になっているなど、厚い厚い。重要なのは、3人以上産みましょう、という強い強いメッセージ。
なんか、日本で議論している少子化対策が悲しく思えてくるよね。真剣に考えたら、これくらいの政策は必要になる、ということ。人口減少は国力の減退に直結することを考えると、最優先でここにお金を注ぎ込むべきやと思うし、フランスはまさに、そうやってきた、という訳だ。これくらいやらんと「異次元」ではないよね。
龍馬マラソンの、高知では見る事にないような群衆を見るにつけ、とても嬉しいと思うとともに、こんなことも考えてしまうのでした。
それはそれとして、月曜日。そろそろ仕事を始めんといけません!