地域の山、葛島〔7527〕2023/11/24
2023年11月24日(金)晴れ!
昨日は暑かったねー。今朝の最低気温も10℃超えで、やっぱし今年はスーパーエルニーニョなんでしょうか。
昨夜、日が暮れた後、葛島に登ってました。近所の焼き鳥屋さんが開店するまでの時間調整で。登ってみてびっくり。以前と雰囲気が違う。スッキリしてました。山頂界隈の樹々の多くが伐採され、斜面に生い茂っていた竹とかもきれいに伐られて、実にスッキリした山になっていた、葛島。
古代の葛島は、その名の通り、浦戸湾内に浮かぶ島でした。葛に覆われた島だったんでしょうか。いつしか周囲も陸地となり、高知が南海地震の大津波に襲われる度に、命山として多くの住民が避難してくる山となりました。
今朝、会社から高知市内に向かう途中、今一度登山して撮影してきたのがこの写真。
近世には里山として大切にされたでしょう。恐らくは、樹々は伐採管理されていたと思われます。なので、今の風景は、かつての葛島の姿に戻った、と言えるのかも知れません。
このにっこりでも幾度か、葛島山頂付近が写されています。2011年8月、2012年5月、最近では2021年7月。幾度か書いたけど、昭和21年12月の南海地震の際に多くの住民がこの山に逃れたが、この山周辺を除いて地下水が塩水化したことで、改めてこの山の重要性を確認。地域外の人が所有していたのを、住民有志79名で共有すべく買収した、という話があります。今も、その旨が書かれた説明板が誇らしげに掲げられている、葛島。
当時の山頂の象徴だった老杉の根本に祀られていたのが、粘土瓦製の小さな祠。昭和21年に共有の山となってから、徐々に整備され、今のような葛島大山祇神社が建立されるに至った、とのこと。地域の皆さんで大切にしてきた、地域の山、葛島。
頂上付近の雑木が伐採され、広場ができ、防災倉庫が置かれた葛島。
かつての象徴だった老杉は昭和62年10月の台風で倒れたけど、今も大山祇神社脇に保存され、そして二代目の杉が育っています。写真の下部に、その老杉が見えてます。
「里山」と呼ぶに相応しい、地域の財産、地域の宝、葛島が、今も地域の皆さんに大切にされ、愛されているのを見るのは嬉しいねー。
竹林が伐採されて露出した岩を見ると、チャートでした。こうやって見ると、筆山と高天原山を結ぶ線上。同じ成り立ちの山であることが、わかる、葛島。