汽車ぽっぽ〔7168〕2022/11/30
2022年11月30日(水)晴れ
11月も今日でおしまい。いよいよ師走に突入する2022年。今年もいろんなこと、ありましたねー。ありました。そして今朝の高知新聞に、また、興味深い記事があったのでご紹介しよう。
「土讃線で車輪空転、部分運休や遅れ 繁藤ー新改間」
おう。現代ではなかなか珍しい事象だ。いや、乗っていた方は大変だったと思います。心よりお見舞い申し上げます。土佐山田繁藤間は、土讃線の難所であり、スイッチバックの新改駅でも有名。有名やけど、急勾配を特急列車が進めんなるほどとはね。しかも、その特急しまんとに使用されているのは近年導入されたばかりの2700系気動車だ。どういう原因で車輪が空転したのか、教えて欲しいです。
この記事によると、その、車輪が空転して勾配を上れなくなった特急は、土佐山田駅まで引き返したとのこと。運転台が前方にも後方にもあって、どちらにも進めるようになっているので、そんなことができました。
昔。機関車が引っ張っていた当時は、勾配を上れなくなったらどうしていたのか。ひっ返せませんものね。線路に砂をまいた、などという話を聞いたことも、あります。現代、こういう事象があるのか、と思って調べてみたら、結構あるんですね。こんな記事を発見。一番多いのは、線路に積もった落ち葉といいます。今回の特急しまんとも、そうだったんでしょうかね。
この記事読んで、つい、無意識に口ずさんでいた歌があります。
♪おーやまーのー なーかーゆーくー きーーーーしゃ ぽっ ぽっ
これだ。題名は「汽車ぽっぽ」。作詞作曲が本居長世さん。この名前から想像つく通り、かの国学者、本居宣長の子孫だね。明治期、日本の洋楽黎明期に活躍してます。我らが弘田龍太郎さんとか、中山晋平さんとかの師匠。そんな人物が作詞作曲したのが「汽車ぽっぽ」。
これ聴いたら、まさしく、土讃線土佐山田繁藤間のことを歌っているように感じますよね。高知県人としては。
♪トンネル鉄橋 ぽっぽっぽっぽ トンネル鉄橋 しゅっしゅっしゅっしゅ
♪トンネル鉄橋 トンネル鉄橋 トンネル トンネル トントントントン 登りゆく
「汽車ぽっぽ」の「ぽっぽ」は、この歌詞から、蒸気機関車の煙突から黒い煙を吐き出す音だということがわかります。いつから「汽車ぽっぽ」と呼ばれるようになったんだろう。今の子供達は、この歌知っているんだろうか。鉄道マンにとって、急勾配の難所を通ることは、己の技術を試される場面だったのでしょうか。「汽車ぽっぽ」の歌詞からは、そんな時代の空気を感じることができます。
などとヤチもないことを、今朝のこの記事読んで思い出しました。そんなことより仕事仕事!
がんばれ2700系!