あの頃の感性〔7058〕2022/08/12
2022年8月12日(金)晴れ!
久々、よさこいの夏はいかがでしたか?
もちろんコロナ前には及びもしない規模感、賑わいやけど、それでもよさこい。はやく通常開催ができるようになるといいね。
で、高知では、よさこいが終わると夏も後半戦。そろそろ秋の気配も漂い始めるという、なんか、すこし寂しい儚い時間が過ぎてゆく。
寂しい儚い時間といえば、「ポーの一族」。
もう、マンガを読まなくなって何年になるんだろう。いや、何十年になるんだろうか。もちろん「きんこん土佐日記」とか「アテはテンプラ カモカナ!」みたいなのは、読みます。しかし、いわゆるストーリーマンガというものを読まなくなって久しいのであります。昔、あんなに読んでたのに。
そう。学生時代の僕は、いくらでもあった時間を利用して、よくマンガ読んでました。当時、マンガを読むとすれば、マンガがたくさん置いてある喫茶店でねばるか、貸し本屋さん。東京で下宿してたときも、どちらかでマンガ読んでましたねー。貸し本屋さん、ご存知ですか?
ジャンルは問わんのですが、高校生のときに嵌ったのが、萩尾望都。いや、少女漫画とドンビキしないでくださいね。当時、SFにも興味を持っていた僕は、萩尾望都の発想力、構成力に引き込まれていったのでした。橋本治は言わずもがな、小松左京や手塚治虫、光瀬龍などの錚々たる大家が ジャンルを超えて大絶賛した、萩尾望都。今考えると、あの時代に融通無碍なジェンダーを取り上げたりしてて、とんでもなく先進的だったこともわかる、萩尾望都。すごかったですね。
大学生になって以降、あまり読まなかったのが、今となっては悔やまれます。
こないだ、いつものTSUTAYA中万々店さんをウロウロしてて、この本買ってしまいました。「萩尾望都がいる」。わかる方にはもちろんわかると思うけど、名作「11人いる」をもじってます。萩尾望都の評伝。あの頃のこと、思い出しました。あらためて、萩尾望都の天才がよくわかる、本。確かに、考えてみたら、彼女は「少女漫画家」というカテゴリーの中での天才と思われてますよね。よくよく考えてみたら、表現者として、ジャンルを超えた天才なのかも知れないのに。そんなことを考えさせられた本でした。
なかでも「ポーの一族」は、その構成力、テーマなどが抜きん出てました。容赦のない時間の流れ。儚さ。もう、半世紀近くも読んでないのに、今もよく覚えています。
年を重ねる中で、いろんなことを知り、いろんなことに取り組み、チャレンジしてきたけど、いろんなことを忘れてきている。あの頃の感性を、そろそろ思い出してもいいのではないか、などと思ったことでした。還暦過ぎたしね。
そんな訳でよさこいも終わったし、張り切って仕事をはじめよう!