田野の岡御殿〔704〕2005/03/20
2005年3月20日(日)曇り一時雨
明日はお彼岸。てな訳で、今日は墓参で田野まで来ちょります。ここは高知県東部、タイガースキャンプで有名な安芸市と海洋深層水に力が入る室戸市の間にある、ひまわり太郎のご先祖様が眠る町。かつては、この町と奈半利町の間を流れる奈半利川に、上流の杉や檜が流されて来て、この界隈は積み出し港としてホントに賑わいました。田野や奈半利、室戸の吉良川には、今でも大きな蔵が見られ、往時の繁栄を偲ばせてくれます。関西方面へ、土佐の材木はどんどんと運ばれて重宝されました。
また、この港は、高知の城下と大阪を結ぶ航路の中継港でもありまして、貿易でも栄えたみたいです。
ここは、田野町の、昔のメインストリート。左の立派な建物は「岡御殿」と呼ばれる史跡。数年前まではかなり荒れ果てちょりましたが、今はご覧のように修築され、建物の中には昔の田野の繁栄を知る事の出来る資料や道具がたくさん展示されちゅうがです。岡さんという地元有力者のお屋敷やったところで、何と、山内の殿様がこちらのルートで参勤交代される際に必ず立ち寄った由緒ある屋敷でもありますです。
何年か前に仕事中ではありましたがちっくと立ち寄ってみました。女性が一人、玄関口に佇んでおられました。管理人さんですね。で、襖の裏張り文書など、貴重な文物の内容について、それはそれは詳しくご説明して頂きました。
建物は昔通りに復元され、昔のまんまの庭がまた見事。表から見えるのは写真の大きな松だけですが、中の庭にも古木がたくさんありまして、それはそれはお見事でした。この漆喰の塀の手前側、「岡御殿」の看板の少し向こうが玄関。そこをもう少し向こうへ行ったところに、その玄関よりも一回り以上大きい立派な門があって、その門は閉じられちょります。その昔の江戸時代でも、普段は閉じられちょりまして、山内の殿様が立ち寄られる時にだけ開けられたがやそうです。なるほど、さすがですな。