田んぼの中に、とさのさと〔6853〕2022/01/19
2022年1月19日(水)晴れ
どうやら今朝も、氷点下。冷やいねー。いつかはやってくる南海地震やけど、こんなに冷やい頃合は避けて欲しいと、強く願います。でも、阪神淡路も東日本も、寒い時候やった訳で、被災者の皆さんは大変だったろうと思います。
さて。ここは、2019年4月にオープンした、大規模直販所「とさのさと」。もう3年になるのか。こないだオープンしたと思うたのに、もう3年。
僕が経済団体で一次産業のことを色々やり始めてた頃は、各地の直販所というのは、農協などの既存流通との摩擦が問題となってました。それがアッと言う間に、直販が当たり前のスタイルとなり、こんなものをJA高知県がつくって、活況を呈する時代になってしまった。社会の変化ってのは、想定を超えて走ってゆきます。
だって、ここ。この場所は、僕が仕事始めた頃は田んぼばかりの土地でした。そして、商業施設などは、何もなかった。家もなかった。田んぼしか、なかった。
高知市内でも、風景が劇的に変わった場所のひとつでありましょう。昭和30年代の高知市民がこの風景見たら、腰抜かすと思います。腰抜かすとはまた、古典的表現やねー。
この、スマホに表示してあるのは「古地図散歩」というアプリ。1960年頃の地図。これには、現在の南北の道路、自動車ディーラーが並ぶ現在の道路の計画が点線で描かれてて、田んぼの真ん中に道路を通そうとしていたことがハッキリと見て取れます。
今や。
この巨大な直販所「とさのさと」ができ、スーパー、ホームセンター、蔦屋書店などが立ち並び、お洒落な店舗も多い素敵な街に変貌したのでした。ここにこんな街ができるなんて、誰が想像しただろうか。社会の変化ってのは、想像を超えて走ってゆく。
「とさのさと」は、JA高知県が主体となって運営する「JAファーマーズマーケット」。野菜や果物、そして花卉などが大量に、安く並べられてて、週末は特に賑わうスポットになりました。年末の人出は凄まじかった。
そして隣にサニーマートさん。これがすごい。
普通に考えると、JAの直販所と食品スーパーってのはライバルで、競合関係にあると思います。スーパーでも生鮮物、売ってますきんね。と言いますか、食品スーパーは生鮮がメイン。それを、こうやって並べてお互いにウィンウィンの関係を構築しよう、という発想が、すごい。新しい時代は、こういう突き抜けた発想で切り拓かれていくんでしょうね。見習わんといけません。
こないだ、高知新聞で、街中マンションが人気だという特集が組まれてました。こないだまで、郊外一戸建てが増加して街中人口は減るばかり、みたいな構造だったのが、アッという間に変わってきました。社会の構造、街の風景は、まさに想像想定を超えて走ってゆく。
だから10年後の高知がどうなっているのか、なんてのは、想像もつきません。ただ、大切なのは、どんな街にしていきたいか、という「思い」を持つこと。
いつも書くけど、都市計画は思想だ、と思ってます。素敵な高知の未来をつくっていきたいね。