沢マンと発動機〔6815〕2021/12/12
2021年12月12日(日)晴れ!
さわまん。沢マン。沢田マンション。
高知市薊野の山裾に建つ、有名建築。ウィキにも長い項目が立っているように、全国的にも有名な建築物ね。詳しくは、ウィキを読んでください。
で、この不思議な建物を自力で建てた沢田嘉農さん(1927-2003)は、1971年にここの土地を買い、建築確認を取らないままに着工、ブルドーザーやパワーショベルで基礎工事から始めて、1973年に4階建てとなって24戸が入居、とあります。
そう、僕は覚えてます。小学校6年生。追手前小学校に転校してきたK君の家が、沢田マンションだったから。まだ出来たばかりの沢田マンションに、遊びに来たことがあるのです。校区の問題がどうなっていたのかは、今となっては謎やけど。
当時から、屋上にクレーンみたいなのがあったりして不思議な建物だった印象が残ってます。僕の記憶の片隅に。
ウィキには「母子家庭など社会的に困窮状況にある人々に対して入居が優先されていた」とあります。そう言えば、K君は母子家庭だったと記憶する。そうやったのか。そんな事情があるとは知らず、田んぼしかないような薊野に突然屹立したマンションで遊んだのでした。
建てられる前の航空写真が、これ。建った後、1970年代がこれで、現在がこれ。十字の場所が、沢田マンション。
今、その前を通ると、フェンス際に、古い発動機がいくいつも並べられているのに目が止まります。東端には、黒い大きなのが一台あって、その横の壁面に「沢田マンション建設のきっかけとなった発動機」という説明板が掲げられておりますね。それによると、1971年からの建設に際して、いくつもの発動機で製材機を動かし、発電機を動かし、地下水を汲み上げるポンプを動かしたんだそう。沢田嘉農さんと発動機の出会いがなければ、沢マンは建ってなかったかも知れない、と書かれています。
もちろん実用もあるけど、どうやら発動機マニアだったようです。コレクションは40台と言いますきんね。マニアだ。
世の中には発動機マニアの世界があって、YouTubeで見たこと、あります。古い発動機を動かし、その音や匂いに興奮するおんちゃん達の世界。なんとなくわかる気は、します。世の中は広い。
発動機マニアだった沢田さんが、奥さんと二人で建てたマンション。今は、アートな空間として若者にも人気で、イオンなどができてすっかりと変貌した風景の中でも、異彩を放つ、沢田マンション。
発動機マニアの世界、ちょっと、気になる。