12月8日〔6811〕2021/12/08
2021年12月8日(水)晴れ
12月8日。昨日も書いたように、真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まった日。僕ら日本人にとっては、強い戒めを込めて忘れてはならない日。そのとき、一体何が起きていて、どんな真実があったのか。それをちゃんと知っておくことは、大事。ただ、真実には色んな側面があって、本当のことを知ることは、本当に難しいが。
12月8日は、ジョン・レノンの命日でもあります。1980年12月8日、ジョンは、ニューヨークのダコタハウス前で、射殺されたのでした。
ご承知の通り、ビートルズのGet Backセッション全編のドキュメンタリー映画が、完成しました。今、ディズニー+を契約すると、その3部作を見ることができるので、早速契約して、観ました。観ん訳にはいかんでしょう、こんなの。57時間の未公開映像と150時間以上の音源を、できるだけ当時の真実がわかるように編集したと言われています。オノ・ヨーコやリンゴも、そういう意味で評価しているという貴重な映画。全部で8時間くらいあるんですかね。いや、期待通り、期待以上の映画でした。
僕らがGet Backセッションで知っているのは、映画Let it Beで観た「真実」。当時、あれこそが「真実」と思っていたもの。僕は小学生で、ロック少女だった姉に連れて行かれた旭の名画座で、観たと記憶します。どんなんだったかあんまし覚えてないけども、あの映画は、ビートルズが解散に至る時期の、本当にやりきれない険悪な雰囲気を表現しておりました。口論や仲違い。あんなにも仲良かったグループが、あんなにもバラバラになるのか、という感慨を抱かせる映画になっていた。
去年から、今回のGet Backがつくられる、という情報があり、そのフィルムの一部が公開されたりしていて、どうやらあのLet it Beとは随分違う雰囲気のビートルズらしい、という噂が飛び交っていた。そして、コロナで遅れたのを幸いに、3部作という長編で公開されたという暁光。お陰で、ビートルズのことが、益々好きになってしまった。
ネタバレになるので詳しくは書きません。でもビートルズは、奇跡のように4人の天才が集まり、4人の奇跡のチームワークで、奇跡のような曲をどんどんとつくりあげた。その、音楽を一緒につくりあげていく様を、この映画では見事に体感できる。
映画Let it Beにあったような険悪な雰囲気、シリアスな仲違いも、ある。でも彼らは、心の底でつながっていて、一緒につくりあげたい、という強い意志を持っていて、撮影場所がアップルスタジオに移動し、ビリー・プレストンが参加する辺りから見事なチームワークが復活する。
そしてわかることは、彼らは、本当に音楽が好きで、演奏することが好きで、このチームでつくりあげていくことが好きなんだ、ということ。
「真実」と思っていたことは「真実」ではなかった。
間違ったことや無理筋なことを「真実」と思って太平洋戦争に突入した、12月8日。
いろんなことを考えさせられる、朝。