海岸段丘の美しい風景〔6583〕2021/04/24
2021年4月24日(土)晴れ
50代最後の日は、自転車で県東部へ。
朝、自転車で家を出発し、会社でふた仕事済ませておいて、東へ。
手結から快適極まりない自転車道を走り、芸西を抜けて赤野、穴内。今日は穴内から海岸段丘を漕ぎ上がり、標高50m~60mの段丘上の道を走って安芸へ向かいました。穴内から国虎うどんの辺り、国道沿いに民家がないので人はそんなに住んでないのかと思いがちやけど、集落は、段丘の上にこんな感じで連なってます。昔の街道は、たぶん、ここやね。標高50mくらいの、集落を抜ける道。この段丘は、昔、浅海底で平らかに堆積した土砂が長い年月の間に隆起してできたもの。田野の大野台地や室戸の西山台地と同じような成り立ちでしょうね。
穴内の段丘の標高は50m~60m。田野の大野台地は70m~80m。室戸の西山台地とかは標高が120m超。室戸へ近づくほど段丘が高くなるのは、室戸の方が激しく隆起してるからで、そんな大地の傾きを体感しながら自転車を漕ぐのは楽しいよね。地形には地形の理由があるのである。
この段丘は更新世段丘。つまり、長岡台地とかと同じ更新世段丘。長岡台地とかは、更新世に、浅海底で堆積した土砂が、海水面の低下によって段丘になったもの。
ところが穴内の台地や大野台地、西山台地は、海水面の低下に陸地の隆起が重なってるので、こんなにも高い場所に平べったい土地ができてるのでした。更新世段丘なので、芋つくったりするのに適してます。でも、ここは水が豊かで水田が多い。
普段、車で走ると、山の上に集落があって農地が広がってることには気付かない。でも、昔から人々はそんな土地で暮らしてきました。山からの水を集めて。
本当に、いいところです。海岸の国道の喧騒が嘘のよう。おだやかで美しい風景が広がってて、こんなとこに住んでみたい、と思う素敵な場所。
で、今、ちょっと気になったので調べてみました。高知東部自動車道のこと。今は芸西村までやけど、あれが東へ延伸するのは決まってます。そのルートって、ひょっとしたらこの美しい段丘上を通るんではないか?と心配になり、調べてみたんですね。これ。
ああ。そうだ。この集落の南を通るようになっているではないか。トンネルではなくて。なんてこと。
いつから工事が始まるか知らんけど、この、大好きな海岸段丘の風景が変わってしまうのは、個人的にはとても寂しい。いや、本当に素敵な海岸段丘です。今のうちに、幾度も行っておきたい海岸段丘。