くわばらくわばら〔6014〕2019/10/03
2019年10月3日(木)時化模様
強い雨と風。台風は遠く朝鮮半島の方で勢力を弱めてるのに、意外なことに、昨夜から、雨風が強い高知県地方。
雷が突然ドカンと落ちるので、ビックリしました。クワバラクワバラ。
最近聞かんなりましたねー。クワバラクワバラ。くわばらくわばら。桑原桑原。
こういう言い回しによくある例に漏れず、このクワバラクワバラの語源には諸説あります。いろんなところに言い伝えがあって、ちょっとづつ、違う。
でも、一番人口に膾炙してるのが、菅原道眞説ね。
僕の大好きな「大言海」も、その菅原道眞説を採用してます。
菅原家所領の地名なりと云ふ。大和、和泉、摂津、近江、其の他に桑原の地多し。公家衆に桑原氏あり。菅公の裔なり。雷鳴の時に唱えて、落雷を避くるを得とする呪語。
夏山雑談「桑原と云ふ所は、昔、菅家の知しめしたる處なり。・・・度々雷の落ちたりし時、この桑原には一度も落ちず、雷の災いなかりしとかや。これに因て、京中の児女子、いかづちの鳴る時は、桑原、桑原と云ひて、呪しけりとなり。
まあ、菅原道眞の怨霊が、京に落雷とかの災害をもたらした(と信じられてた)訳で、道眞さんの領地、桑原だけには落ちんかった、というのは、ありそうな話だ。だから「クワバラクワバラ」と唱えたら、雷様は、そこが道眞さんゆかりの地であると忖度して、落ちんようにした、という忖度話ね。
では、その桑原はどこか。
ネットで見ると、どうやらここらしい。御所の南に隣接してるではないか。確かに、道眞公の祟りは、この周辺でかなり威力を発揮したと思われるから、その真ん中にセーフティーゾーンがあったのだとしたら、それは当時の京の児女子にとって、重要なことでありましたですろう。
ところが、桑原がどこか、についての話は、これでは終わらないのだ。
この、大槻先生が個人で編纂したという天下の大字書、大言海では、寛政年間に成立した「和泉名所圖會」の記事も紹介してます。
「泉北郡、桑原、井に昔、雷落ちたり。人々、蓋を覆ふ。雷、誓を立てて、永く、此の地に落つまじと言いしかば、放てり。因りて後世、雷鳴の時に、桑原桑原と呼べば、此地に落ちずと云ふとあり。」
これは、最早、道眞公から話が遠く離れてしまってます。雷を閉じ込めて、助けてやった話。
そしてこの菅原は、和泉国、泉北郡だ。Googleマップだと、ここ。
さあ。真相や、いかに。
中学生の頃、桑原くんという同級生が居て、その桑原くんがソバエよったら、カマスが、「こりゃ、なにしよりゃあ。オマンはまっこと、イカん。クワバラクワバラ。」と言うておったのを、今、思い出した。カマスというのは数学の先生ね。名物教師で、当時、もうかなりのご高齢。大正11年生まれの僕の伯父を教えており、「おまんの伯父さんは大したもんやったぜよ。おまんももうちっと、しゃんとせい!」と叱られたことでした。
クワバラの話でした。
その同級生の桑原君の奥さんも同級生。今、弊社で頑張ってお仕事してくれてたり、します。とても助かってます。