サトウキビ畑と空気の匂い〔5854〕2019/04/26
2019年4月26日(金)晴れ
今朝は高知。モンて来たのは昨日の夜。
昼過ぎに宮古空港を出発、高知駅に帰り着いたのが夜の9時前。宮古島~関空が2時間ちょっとで、関空から高知までが5時間ね。首、肩、痛くなってます。乗り物に乗り続けると、こんなになること、ありますね。ああ。痛い。
宮古島で思ったこと。僕らが暮らす場所と、風景が違う。空気が違う。
まず、水田がない風景。高い山もなく、ゆるやかな起伏が続く島には、田んぼが無い。まったく、無い。あるのはサトウキビ畑と、タバコ畑。
今朝の写真は弊社の前。こんな当たり前の風景が、あちらでは当たり前ではない。そうそう。この写真にある木造2階建の寄棟建築。こんな家も、ないですよね。では、あの南の島独特の赤瓦白壁建築かと言えばそうでもなくて、コンクリの平らなや屋根の言えばかり。これも、僕らにとっては非日常風景。
もちろん空の色も海の色も違うし、気温が違います。
これだけ、非日常空間が広がると、そりゃあ観光客も楽しいですわな。
そして、これは僕だけかも知れんけど、空気の匂いが、違う。
そう。暑くて湿った空気がじわっと身体を包んでくるんだけども、ちょっと強めの風が吹いたとき、なんとも言えない懐かしさの籠った匂いがする。そんな気がする。いつ頃のどんな匂い、と言われたら困るけど、遠い昔に感じた空気の匂い、という感覚。しばらく嗅いだことのない、でも、懐かしい懐かしい空気の匂いが、僕を包む。
もちろん宮古島は生まれて初めて行った訳で、宮古島が懐かしい訳ではないけど、あの空気を懐かしいと感じるDNAが、僕の身体に在るのかも知れません。
そんなこと感じるのは、島の中心部や、リゾートホテルが並ぶ伊良部島ではなくて、昔ながらの島の風景が広がる場所。おじゃましてた宮古島チーズ工房さんとか、朝走ったサトウキビ畑の道とか。街中の居酒屋では、感じない。街中は、気の利いたお店やおしゃれな店も、結構多い。聞くと、そんなお店は移住者の方がやってるケースが多いんだそうね。泡盛を飲んだ居酒屋で働く若い人たちに、島の人は全然おりませんでした。そんな場所では、あの空気の匂いがしない。
それはともかく。まったくの予備知識基礎知識なして行ったので、あんなバブル感満載のエリアができてるの、知りませんでした。
宮古島の歴史を聞くと、琉球王朝に朝貢し、支配された歴史が、ありました。その琉球は、薩摩に虐げられた歴史が、ある。その一方で、八重山地方は、宮古島の豪族の支配下にあった時代が、ながい。八重山は宮古に支配され、宮古は琉球に支配され、琉球は薩摩に支配され・・・
なんか、マトリョーシカみたい。
宮古島は素敵な島。
願わくば、宮古島バブルが、巨大な観光資本によって支配されることのないように・・・
そうそう。昨日も書いたけど、早速、せっかくの宮古島と弊社のご縁を形にしていく作業に取り掛かろうと思ってます。あの、懐かしい匂いが感じられる仕事をしていきたい。