筒井康隆、尾道、府県配置法律案〔5594〕2018/08/09
2018年8月9日(木)なんか、涼しい
今朝は涼しかった。と、思いませんか?
よさこいシーズンに突入した高知。よさこいが終わると夏も終盤、というのが高知ですが、まだよさこい始まってないのに、今朝の風の爽やかさよ。まあ、日中は暑いので気をつけましょう。昨日、よさこいのチームを持っている社長さんと話してまして、よさこい期間の最高気温は33℃ばあまで下がるき、たまらんほど暑うない、とおっしゃってました。33℃まで下がる。なんだそりゃ。どっちにしても暑いには変わりないので、熱中症には気をつけましょう。牛乳飲んでね。
今月4日のにっこりで、ひまわり文庫8月の新刊のご紹介をしました。写真にはちゃんと写っているのに、ご紹介漏れをしていた本があるのに気付いたのは、一昨日のこと。抜かりがあっちゃあいかんので、改めて今朝、紹介しておきます。
筒井康隆「読書の極意と掟」。
筒井康隆と言えば、僕らが中高生の頃にものすごく読んだ作家さん。人気、ありましたね~。七瀬ふたたび、家族八景、俗物図鑑などがよく売れてたけど、極端な発想と極端な展開が刺激的だった。あの当時、日本のSFの勃興期。よく、星新一が道を切り拓き、小松左京がブルドーザーで道を均したところへ、筒井康隆がスポーツカーで乗りつけた、てな言い回しをされてました。でも、すごい作家。
その筒井康隆さんが、その生い立ちとともにどんな本を読み、どんな読書が自分の作家としての仕事にどのような影響を与えたのかを、惜しみなく開陳。勉強になるね、これは。なんとなく才能だけで突っ走ったみたいなイメージがある筒井康隆ですが、実にたくさんの本を読んで勉強してました。バックボーンがよくわかった。白鳥は、水面下で一生懸命足をバタバタさせているのでありました。
そうそう。時をかける少女も、筒井康隆だった。小学生の頃にNHKでやった「タイムトラベラー」が印象に残る。未来からやってきたケン・ソゴルだ。よく覚えてます。でも、やはり時をかける少女と言えば僕らが大学生のときの、原田知世主演の映画。大林宣彦監督。尾道三部作のひとつで、まあ、尾道の風景が、それはそれは美しく描かれていました。あれを見て尾道に憧れたのが、僕らの世代。
尾道というと、当然ですが広島県。広島県尾道市。ところが。
こないだうち、Facebookで少し話題になっていた、この資料。国立公文書館デジタルアーカイブに、明治36年に政府で検討された新しい日本の府県案を見ると、面白い。「府県配置法律案附図」というやつ。このページの「画像データ」から「閲覧(大判)」をクリックして、見てみてください。当時の日本は、一庁(北海道)3府43県でした。それを、19県を廃止して28道府県に統合しよう、という法律案が、これ。まあ、廃案にはなったけど。
これを見ると、北関東は全部宇都宮県であったり、埼玉や山梨も東京であったりと、ツッコミどころ満載。そして、尾道は岡山県に属してます。岡山県の、尾道。そのかわり、下関を除く山口県までが全部、広島県。なるほど。これはこれで、面白かったかも知れませんな。
この図を見ていて、ふと、気付いたこと。
もしこの区割りの道府県になっていたら。高知県は、間違いなく、全国でもダントツに人口が少ない県になったでしょう。この案で、高知県は、今の高知県と変わらない高知県。他の道府県に比しても小さい上に、人口も少ない。東京府と高知県の人口比は、どんなものになっていたんでしょうね。府県による格差が、すさまじいものになっていたような気もする、この府県配置法律案。
まあ、それはそれで面白かったのかも知れません。高知は、高知らしく、高知でありたいから。
さあ。高知らしいお祭りが始まります。繰り返すけど、暑いです。熱中症対策には万全を。
牛乳が熱中症予防に効果がある、というのは、今や世界の常識です。