稲刈り直前、夏本番〔5569〕2018/07/15
2018年7月15日(日)暑い
昨日も暑かったけど、今日も暑い。凄まじい、暑さ。災害復興に携わる皆さん、ホント、この高温には気をつけてください。
昨日の夜、あちこち寄りながら高知へ戻ってきました。高知自動車道の、対面通行になった区間も通って。まあ、対面でも開通して良かった良かった。下り線を走って現地を視認してきましたが、あれなら、下り線の橋が土砂によって崩壊することは無さそうでしや。
それにしても昨夜の暑かったこと。基本、クーラーを使わないので、扇風機。扇風機から流れてくる生暖かい風を一晩中体に浴びながら過ごしました。暑い。
そして今朝はクマゼミの大合唱で目が覚めた。夏、本番。
夏本番といえば、稲刈り。
元々、稲刈りと言えば、秋。稲刈は、秋は秋でも晩秋の季語。なのに高知では、夏本番と稲刈りが同時にやってくる。
梅雨が明け、クマゼミが鳴き、稲刈りが始まると夏本番、といったイメージが定着してきた今日この頃。
ここは介良。どうやら、藩政期に二期作が本格的に行われるようになったのは、この界隈にかありません。春に田植え、夏に稲刈り、そして田植え、秋に稲刈りの二期作。高知の温暖で雨が多い気候が、二期作を生んだと小学校の教科書で習いました。
でも、あの山の地質を知った今、二期作発祥がここである理由が他にもあったことが想像できるようになりました。
あの山は鉢伏山。
太平洋戦争末期、帝国陸軍第十一師団本部が置かれ、あの山まるごと、米軍上陸に備えた要塞にしようとしていた、という話は以前に幾度も書きました。今も山中に残る壕や溝などの遺構は、戦争を今に伝えてくれます。
その鉢伏山の南斜面は、石灰鉱山。
あの地に石灰を焼く技術が伝わり、採掘が始まったのは江戸時代のこと。そして、そこで生産される石灰が、酸性土壌を中和する働きがあることに気づき、農業に革命がもたらされた。
その石灰の肥料としての働きが、二期作誕生に影響を与えたという想像は、あながち間違ってないと思う。思います。
この手前の田んぼは、もう、稲刈り直前。実るほど、頭を垂れる、稲穂になっております。
秩父累帯南帯、三宝山層の石灰岩層が、高知の二期作を生んだ。かも知れない。この季節の黄金色の田んぼに、石灰山である鉢伏山の風景はよく似合う。
この風景で一句。
詠んでも、稲刈は晩秋の季語。どう詠むのかな。夏井先生なら。
僕らにとってこの風景は、盛夏の始まりを告げる季節。夏、本番。今日は高知市も35℃を超えるでしょうか。
災害復旧の日本列島が迎える、夏本番。