汽車の旅〔5548〕2018/06/24
2018年6月24日(日)晴れ
昨夜は降ったけど、今朝は晴れ。濡れた地球が太陽の光で輝く風景、好きです。
そんな日曜日、鳥取県へと汽車の旅。とても大切なお客様の、とても大切な用事があって、日帰りで鳥取県。朝、6時高知駅発の南風に乗りました。片道6時間半。往復で、汽車に乗っている時間は13時間という、ちょっとした汽車旅行。
車で行けばそんなにはかからんのですが、汽車の方が色々と用事もできるし、休めるし、安全だし、ということで、そうしました。何より、汽車に乗るの、好きなので。
そう。一般の方に比べると、鉄分、濃い方だと思います。子供の頃、愛読書は交通公社発行の時刻表でしたから。阿波池田の向こうに箸蔵という駅があり、その近くに親戚の家がありました。以前にも書いたけど、夏休みや春休みになると、長期間、その親戚んちへ泊まり込んで年の近い従兄弟と遊んで過ごしていた。そこへ行き来するのに乗る汽車が楽しみで楽しみで。小学校低学年の頃から一人で乗ってましたね。
土讃線の風景は、素晴らしい。土佐山田から新改、繁藤への険しい山中。穴内川の透明な水。そして緑の吉野川、大歩危小歩危。
今も、その風景を眺めながら、このにっこりを書き綴ってます。なにしろ、今日は時間がある。たっぷり、ある。ゆっくり流れる時間の中で、のったりまったり、書き綴ってます。
鉄っちゃんにも色々あって、よく知られた区分で言うと「乗り鉄」「撮り鉄」「モケ鉄」ですが、僕は、いわゆる「時刻表マニア」だった。誰にも見せないノートがあって、それに、高知から色んな列車を乗り継いで色んな場所へ行く旅程をビッシリと書き込んでおったのであります。もうね、それをやるだけで日本中を旅した気分を味わっておった訳だ。わかります?
だから、写真を撮ったりするのにはあまり興味を抱かんかったし、蒸気機関車には全然まったく食指が伸びない。
そんなのより、その地方その地方の風情やゆっくりと味わえる汽車に乗り、風景をボーっと眺める。なんでもない駅で降りて、プラプラ歩く。それをイメージしながら、時刻表で旅程を組む。
ヂーゼル機関車の、油の匂い。カターンコトーン、という音。真夏の日差し。蝉の声。
思えば、あの頃から、一人で旅するのが好きだったのか。小学生の頃から。
長い長い時間、ひとりで、ボーッと車窓の外を眺める。本を読む。寝る。それだけのことが、なんと魅力的なことだったか。いや、今も、魅力的であることには変わりない。
これ、バスとかでは無理。もちろん飛行機なんぞ、とんでもない。やはり、鉄道の醸し出すこの雰囲気は、特別なんだと思います。
写真は、土佐山田駅。南風の車窓から撮影しました。木造の陸橋。
ヂーゼル機関車の、油の匂い。カターンコトーン、という音。真夏の日差し。蝉の声。