「万引き家族」と「少年」〔5516〕2018/05/23
2018年5月23日(水)涼しい曇り
涼しい朝。今にも降り出しそうな、どんよりとしたお天気。
なので、今朝の話題はそんな感じ。
今朝の高知新聞社会面。「万引き家族に猶予刑」という見出しの囲み記事が目を引きました。
先日、是枝裕和監督の映画「万引き家族」が、カンヌ国際映画祭の最高賞を受賞した、というニュースが飛び交った。さすが、是枝。リリー・フランキーと安藤サクラという組み合わせも、魅力的。どちらもとても良い役者さんですきんね。
で、まだ、この映画は観てません。ストーリーも知らんけど、万引きをしながら生計を維持していく家族の絆の話なんだと想像します。違うちょったらごめんなさい。
今朝の記事は、高知で、小学校6年生の息子にDVDプレーヤーとか食品とかを万引きさせていた父親が捕まり、懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の判決を受けた、というもの。子供に万引きさせる父親。
特に目を引いたのが、取り調べに対しての、その息子の供述。
「世界で一番好きなのはお父さん。抱きしめてキスしてくれる。」
「お父さんのために盗んだ。」
方向を間違ったのか。
この供述を聞いたお父さんは、何を感じ、何を思っただろうか。映画のような、実際の事件。
これで思い出すのは、大島渚監督の「少年」。
息子に当たり役をやらせて生計を立てる当たり屋一家の話。これは、1966年に、実際にあった事件を映画にしたもの。その家族は、高知県出身。
大島渚監督の低予算映画として「少年」が制作されたのは1969年。僕は、今から6年前、あたご劇場で上映されたものを、観ました。
高知市内でのロケもあり、土電会館のあるはりまや橋の風景などが懐かしい。
「少年」では、子供に当たり役をさせながら全国を転々と移動して行く当たり屋家族が、バラバラになっていく哀しい話だった。愛情があるのに、バラバラになっていく。
印象的だったのが、その「少年」の表情。
実際、児童養護施設に居た子を、その役に抜擢したと言います。プロの子役ではない。でも、あの子の表情が、「少年」という映画をすごい作品に仕立てていたのは間違いありません。
「少年」について書かれたページがあったので、リンク貼っておきます。
「少年」は、高知出身家族が実際に引き起こした事件を題材にした、大島渚監督の映画。
「万引き家族」は、架空の家族の絆について描いた、是枝裕和監督の映画。
「万引き家族に猶予刑」は、高知で実際に起きた、事件。
テーマは、家族の愛情。