雪の山荘〔4993〕2016/12/16
2016年12月16日(金)雪の山荘
雪の山荘。昨日、やって来ました。六甲山の山荘。
あるお客様が所有する山荘。ゲストハウスや研修施設として使っているという山荘に、昨日、ご招待して貰うちょりました。
場所は、芦屋から有馬へと抜ける道の途中。標高は500mを超えるので、平野部よりもかなり気温は低い。
しかし、芦屋市内から車で20分なので、非常に便利なんですね。で、「山荘」なんですが、ビックリするような高級住宅街の中に、ありました。
どんな人たちが住んでいるんだろう。気になります。色んな国の領事さんが住んだりもしているそう。西洋系の外国人は、自然の中で暮らすことを好むにうかありません。
今朝は高知で用事がありますので、6時にその山荘を出発しました。今、帰る車の中でこのにっこりを書いております。
朝、起きてみてビックリ。雪だ。
僕にとっては今シーズン初めての、雪。さすが山荘。冬の山荘と言えば、雪ですきんね。まさか雪になるとは、予想しちょりませんでしたが。
雪の山荘と言いますと、本格推理小説の一つのパターンとして確立されちょります。いわゆる「吹雪の山荘」モデル。
偶然にも外界と隔絶されてしまった空間で、次から次へとおこる殺人事件。そのパターンのミステリを、吹雪の山荘モデルと呼びます。綾辻行人とかが得意とするパターンですな。
昨夜泊まった山荘も、山の斜面に建てられているので、なかなか複雑な構造。個室もいくつかあり、風呂場や広間、そして大きな暖炉のあるダイニングルーム。見事な、絵に描いたような舞台設定だ。で、夜の時点では穏やかなお天気であったのが、朝起きてみると、雪。これはもう、ミステリの定番パターンですな。
まあ。雪は静かに降っており、吹雪でもないし、周囲から隔絶もされていないのではありますが、なんか、一人で盛り上がってしまいました。
別に、山荘でなくても雪が降っていなくても、世間から隔絶された状況を舞台にするミステリを「吹雪の山荘」モデルと呼びます。代表的な作品として、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」が、ある。あまりにも有名なこの作品の舞台は、孤島。吹雪でも山荘でもないが、吹雪の山荘モデルの代表作と呼ばれるのが、「そして誰もいなくなった」。
その「そして誰もいなくなった」の影響を強く強く受けて創られた作品に、綾辻行人の「十角館の殺人」がありますな。これも吹雪でも山荘でもなく、隔絶された孤島で繰り広げられる殺人の数々。
日本でいわゆる「新本格」のムーブメントを巻き起こした、エポックメイキングなミステリですな。
脱線してしまった。
もちろん、この山荘では、平和にして有意義な時間を過ごさせて頂きました。美しい自然の中で、薪の暖炉で暖まりながら過ごす山荘の夜。そして、美しい雪の朝。
お陰で、良い時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございました。