読書週間と読書習慣〔4580〕2015/10/30
2015年10月30日(金)薄曇り
小生、割合に、本は読むほうだと思う。本屋さんや図書館で本を眺め、興味を持てば手に取ってしまう。で、つい、うっかり購入したりもする。今日もそんなことがありました。
ここは、帯屋町二丁目に最近できたスタバの2階。少し頭を整理して書き仕事をする必要があったので、やって来ました。
ここからは、まだお店が開き始めたばっかしの商店街を眺めることができます。子どもの頃から慣れ親しんできた商店街。劇的な変遷を重ねてきた、商店街。変わったもの。変わらないもの。
このスタバが立つビルの場所には、O文具店という文房具屋さんがありました。実は、今晩、そのO文具の創立85周年記念パーティーが開催されるのであります。小生、その発起人代表になっちょりまして、今から挨拶の内容を考えんといけません。まあ、行き当たりばったりでもカマんか。
以前にも書きましたが、O文具の現社長は、追手前小学校の同級生。1年2組で出会ってから、もうすぐ半世紀。思えば遠くへきたもんだ。
今は文房具の小売から業態転換して、OA機器やオフィス家具などが商売の中心になっちょります。で、この場所にあった小売のお店をやめて、スタバの入居するオフィスビルにしてしまいました。この界隈が、小生が子どもの頃から言えば一番変わったのかも知れない。
写真左手は、上部階が賃貸マンションで、下がテナントになった帯屋町チェントロというビル。ついこないだ、完成しました。
ここにはダイエー高知店があったのですが(我々は「ショッパーズ」と呼んでおりました)、ダイエーが撤退してから長い長い間、商店街には白い壁面だけが晒されておりました。商店街の風景を殺風景なものにしていた、白い巨大な壁面。そこに帯屋町チェントロができ、その一階部分に移転してきた高知で一番の本屋さん、金高堂さん。
今日も、つい、金高堂さんに引き込まれてしまい、ついうっかり、本を2冊も買ってしまった。今週は「読書習慣」ということで、入り口を入ってすぐの場所に、読書にまつわる書籍がたくさん平積みにされちょりました。金高堂さん、こういった企画モノが、実に優れちょります。
その中の一冊、「立花隆の書棚」という3000円もする分厚い本が目に止まり、ついうっかり買ってしまったのでありますね。
最近は、ネットで本を買う、ということが主流になってしまいました。しかし、古本屋さんも含め、本屋さんで並んでいる本を楽しみながら、ついうっかり買う。実に贅沢な時間。本屋さんでは、内容をパラパラとめくって確認できるし、その本の質感がわかり、何より、直接、小生に向かって何かを訴えかけてくるんですね、これが。
小生の読む本は、ジャンルが決まっちょりません。なんでもかんでも。書棚や平積みで並んだ本が、直接何かを訴えてきたときに、買います。もちろん失敗もあって、数ページを読んだだけで放り投げてしまうものも、ある。しかし、佳い本に出会えたときは、言葉では表現できんくらいの満足感を得ることができます。いや〜、本は素晴らしい。
素晴らしい本と言えば、このすぐ北側、我が追手前小学校があった場所に、県市合築の図書館ができようとしています。検討委員会で練られたような、佳い図書館ができることを願います。
最近、某大手書店兼レンタル屋に運営を委託した図書館のことが話題になりよります。それこそ図書館の中にスタバがあり、休館日が無い、というのが売りの図書館。
しかし、最近、選書やら蔵書の内容で、色んな課題が浮かび上がってきちょります。そう。図書館は図書館であって、貸本屋ではない。図書館の役割は非常にたくさんあって、欧米でも実に重要視されちょりますが、図書館を普段利用しない人たちの中には、公設の貸本屋さんくらいにしか思うてない者もおります。でも、違うんです。図書館は。図書館は、図書館なんです。
ここに素敵な図書館ができ、その前にスタバがある。中ではなくて、前に。これはなかなか良いと思います。そして、立派な楽しい本屋さん。このトライアングルは、ひょっとしたらすごいかも知れない。
街中も、変わってきました。中心商店街に人々が戻ってきて、賑わいを取り戻す。これからの「地方」がその方向に向かうことは、日本という国家にとっても大切なことやと確信する今日この頃。
ところで、この「立花隆の書棚」を買ってしまったのは、パラパラとめくって読んだ「まえがき」に、キリスト教の三位一体のことが書かれちょったこと、そして現代版三位一体論として、神学と物理学と哲学の三位一体論をやるべきだ、という立花隆さんの考えが書かれちょったことによります。ああ。ど真ん中のストライクだ。
こうやって、小生の本棚も、どんどんと混沌、混迷が深まっていくのでありました。
読書の秋です。